米Microsoftは2009年6月2日(米国時間),次期クライアントOS「Windows 7」を2009年10月22日に発売すると発表した(関連記事:Windows 7は10月22日発売、米マイクロソフトが表明)。これでWindowsの歴史上で最もトラブルと無縁だった開発作業が終わる。また同社は,Windows 7のサーバー版OS「Windows Server 2008 R2」も同じ日に発売する。

 Microsoft副社長のSteve Guggenheimer氏は台湾の台北で開催されているComputex 2009の基調講演で,「開発がどの程度まで進んだかをきちんと把握できており,その情報を顧客とパートナに伝えられる状態になった。2009年ホリデー・シーズンのWindows 7販売解禁を待ちわびている当社のパートナからは,素晴らしいフィードバックが届いている」と述べた。

 10月22日は,Microsoft用語だと一般提供(GA:General Availability)を開始する日にあたる。これは,完成した小売り用バージョンがパソコンの新モデルにプリインストールされたり,パッケージ版として発売されたりする日だ。ところがWindows 7の完成自体はもっと早い。同社も「Windows 7(そしてWindows Server 2008 R2)の開発作業は7月後半に終わる」としている。これが製造段階(RTM:Release To Manufacturing)への移行である。Windows 7の完成したコードはRTMへ移行した時点でパソコン・メーカーに送られ,メーカー各社はWindows 7搭載製品の準備を始める。

 ただし,詳細の不明な事柄がまだたくさん残っている。同社はWindows 7の価格やライセンス体系を発表していない。また,Windows 7発売前にパソコンを新規購入した全ユーザー向けの無料アップグレード・プログラムを再び実施するとしているものの,その詳しい内容は明かしていない。恐らく同プログラムは,特定の期間中に「Windows Vista」搭載パソコンを購入した人に対してWindows 7の無料入手権を提供する,という内容になるだろう(関連記事:ほぼ完成したWindows 7,リリース時期は「2009年中」で前倒しせず)。

 発売前にWindows 7またはWindows Server 2008 R2を評価したければ,6月末まで公開されている,それぞれのリリース候補(RC:Release Candidate)版をダウンロードすればよい。両OSの詳細については,SuperSite for Windowsの関連記事を読んでいただきたい。

関連ビデオ:

・「A Guided Video Tour of Windows 7」(「ビデオで紹介するWindows 7」)

関連記事:

・「Q. What are libraries in Windows 7?」(「Windows 7を構成するライブラリ」)
・「Q. What are the new features of Windows 7?」(「Windows 7の新機能」)
・「Should IT Pros Install the Windows 7 Beta?」(「IT担当者はWindows 7ベータ版をインストールすべきか?」)
・「Q. How can I create a new library in Windows 7?」(「Windows 7でライブラリを新規作成する方法」)

■変更履歴
最後のパラグラフで「6月末より無償提供されるそれぞれのリリース候補(RC:Release Candidate)版」としていましたが,「6月末まで公開されている,それぞれのリリース候補(RC:Release Candidate)版」の誤訳です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2009/06/05 13:45]