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CATVとの協業に動くNTT

[1]相互補完か諸刃の剣か,CATV業界に衝撃が走る

滝沢 泰盛=日経コミュニケーション 2009/06/08 日経コミュニケーション
出典:日経コミュニケーション 2009年5月1日号pp.26-28
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
目次一覧

 「ケーブルテレビ(CATV)事業者のインフラ整備を,NTTが肩代わりするというやり方が,果たしてうまく行くのだろうか」──。ある都市部のCATV事業者幹部は,NTT東日本が2月に公表したケーブルテレビ山形との協業に,疑問を呈す。その理由は,今回の提携モデルが,これまでのCATV事業者の在り方を大きく変えてしまう可能性を持っているからだ。

 NTT東日本は9月をメドに,ケーブルテレビ山形の放送サービスと,フレッツ光 ネクストのネット接続,ひかり電話のトリプルプレイ・サービスを山形県の一部地域で提供する。NTT東日本の映像伝送網をケーブルテレビ山形が利用し,フレッツ光回線経由で地上デジタル放送を含む多チャンネル放送を送信する。

 制度上,放送事業への直接出資が禁じられているNTTにとって,この提携はIPTVサービスの「ひかりTV」や,スカパーJSATと協業する「フレッツ・テレビ」に次ぐ,第三の放送サービスの実現手法となる。この協業スキームが成功すれば,フレッツ光回線による地上波テレビ放送の提供範囲を広げられる。地上波テレビ放送の再送信は,エリアを広げる都度,その地域の放送局から同意を得る必要があり,既存サービスではカバーできないエリアが多かった。

 一方,2011年の地デジ完全移行を前にCATV事業者は,回線設備やエリアの増強が求められている。光インフラの規模で優位性を持つNTTは,CATVの設備負担を軽減する格好で手を組める。NTT東日本の江部努社長は,「山形のケースで成果を上げ,このようなやり方があると紹介していきたい」と協業の拡大に期待する。

写真1●ケーブルテレビ山形の吉村和文・代表取締役専務
写真1●ケーブルテレビ山形の吉村和文・代表取締役専務

 しかし現状,ほとんどのCATV事業者にとって,NTT東西は競争相手である。放送に加えて,ネット接続や0AB~J番号対応のIP電話などは,CATV事業者の重要な収益基盤になっている。設備ベースでの競争をやめ,NTTから回線を借りるという選択は,自身の収益基盤を弱める諸刃の剣でもある。

 都市部のCATV事業者からは,「回線インフラを持たずに,放送を送出する役割だけに絞る選択はあり得ない」(ベイ・コミュニケーションズの佐野正社長)との声や,「CATV事業者のメリットは低そうだ。評価するには時期尚早」(ジャパンケーブルネットの小川純市・事業企画部長)といった半信半疑の声が多い。

 一方ケーブルテレビ山形には,「既に30社以上のCATV事業者から,NTT東日本との事業スキームについて詳しく知りたいと問い合わせがあった」(同社の吉村和文・代表取締役専務,写真1)という。例えば,東北地方のいくつかの事業者は,既にNTT東日本との協業を前向きに検討しているようだ。地方では,「地上デジタル放送への完全移行」が,放送利用環境を整備するプレッシャを高めている。放送エリアの拡大というニーズから協業が広がる余地がある。

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