■「USBDeview」はネットワーク上にあるコンピュータのUSBポートに接続されたデバイスを管理するフリーウエアである。接続した(あるいは接続したことのある)USBデバイスの情報を一覧で取得するほか,有効/無効の切り替えといった管理が可能である。
■USBデバイスのベンダー情報やシリアル番号を取得できるので,システムのセキュリティ・チェックなどに有効なデータが得られる。

■ソフト名 USBDeview(バージョン1.36)
2000 XP 2003 vista Windows7
英語
■開発 Nir Sofer氏
■URL http://www.nirsoft.net/utils/usb_devices_view.html
■ファイル usbdeview.zip(54,277バイト)
■対応OS Windows 2000/XP/2003/Vista/Windows 7
■価格 無料
■評価
(5段階)
★★★★☆

 最近はUSBフラッシュ・メモリーやUSB接続のハードディスク装置,USB接続のCD/DVDドライブが広く普及している。コンピュータを利用するユーザーなら,これらのUSBデバイスを使用したことがないことはまず考えられないだろう。このように広く使用されている一方で,USBデバイスの使用に伴うトラブル,とくにセキュリティがらみのトラブルが非常に増えてきている。

便利なUSB接続だがセキュリティが問題

 たとえば,USBフラッシュ・メモリーを介してコンピュータに感染するウイルス(USBワーム)の問題がある。ユーザーが自宅から持参したり,社外から送られてきたUSBメモリーを,社内で使用しているコンピュータにうっかり接続した結果,会社のネットワークがウィルス感染の被害にあうといった事故が,最近は頻繁に報道されるようになってきた。また,社内の業務用データなどをUSBメモリーに保存して社外に持ち出して,紛失や盗難,あるいはウィルス感染で,結果として大切な情報が社外に漏えいする,といった重大な事故の原因となっているトラブルも散見される。

 このようなトラブルを回避するために,社内のネットワークではUSBメモリーやUSBハードディスクなどのストレージ・デバイスの接続を禁止している企業もあるだろう。また,場合によってはUSBポートをふさぐなど,物理的にコンピュータへの接続を不可能にするハードウエア的な防御措置をとっているところもある。しかしながら,その高い利便性に加え,最近では市販のソフトウエアの配布形式として,従来のCD/DVDメディアからUSBメディアに移行し始めているといった状況にあり,一概に「全面禁止」といった措置をとりにくい状況にある。

 このような状況を踏まえると,ネットワークを管理する担当者や,企業内のセキュリティ担当者にとっては,USBデバイスの利用状況をきちんと把握しておくことが重要な業務の1つともなってきているといえるだろう。また,そのような管理に役立つツールが必要となってくる。今回紹介する「USBDeview」(USB-DEvice-VIEW)は,このようなニーズの一端を満たす使いやすいツールとしてお薦めのフリーソフトだ。英語版だが使用方法が非常に簡単なので,ほとんど迷うことなく使うことができる小さなツールである。