■「Xinorbis」はハードディスクに保存されているファイルをさまざまな角度から分析し,詳細なレポートを作成するツールである。ハードディスク内に存在する各種のファイルやフォルダを詳細に分析する際に役に立つ。
■分析結果は,表やグラフなどの形でわかりやすく表示する。種類やサイズといった属性情報ごとに分析結果を並べ直せるため,ハードディスク内に存在するファイルの情報を簡単に把握できる。結果は,HTMLなどのファイルとして出力することも可能だ。

■ソフト名 Xinorbis(バージョン4.0.2)
2000 XP 2003 vista
英語
■開発 Paul Alan Freshney氏
■URL http://www.freshney.org/
■ファイル XinorbisInstall.exe(2,291,072バイト)
■対応OS Windows 2000/XP/2003/Vista
■価格 無料(寄付歓迎)
■評価
(5段階)
★★★★

 コンピュータを長い間使用しているうちに,ハードディスクには不要なファイルやフォルダが貯まっていき,あちこちに分散していくようになる。そのまま放置しておくと,断片化が進むと同時に,ハードディスクの容量不足を招く事態になりかねない。こうした状況を改善するためには,ハードディスクに保存されているフォルダやファイルをこまめに管理することが大切である。だが,そのためには,ハードディスクに存在するフォルダやファイルの状況を把握する必要がある。

 今回紹介する「Xinorbis」は,ハードディスクに存在するフォルダやファイルをさまざまな視点から分析し,詳細なレポートを作成するツールである。英語版だが使用方法は非常に簡単なので,ほとんど迷うことなく使うことができるフリーソフトだ。

まずは分析対象のドライブやフォルダを選択

 Xinorbisをインストールして起動させると,図1のような画面が表示される。このうち右下の部分に表示されている黒丸1の赤枠のポップアップ画面は,起動時に表示される「Quick Start」のための画面である(起動時に表示させないようにすることも可能)。このQuick Start画面を閉じると,Xinorbisのメイン画面となり,すべての操作はこのメイン画面から実行する。

図1●Xinorbisのメイン画面<br>デフォルトでは「Quick Start」画面(黒丸1)が起動時にポップアップする。ドライブやフォルダの選択は,このQuick Start画面か,黒丸2で示した選択ボックスを使用する。スキャンした結果は,黒丸3や黒丸4で示すペイン部分に表示される。また,結果は黒丸5で示すボタンをクリックし,htmlデータなどの形で保存することができる。
図1●Xinorbisのメイン画面
デフォルトでは「Quick Start」画面(黒丸1)が起動時にポップアップする。ドライブやフォルダの選択は,このQuick Start画面か,黒丸2で示した選択ボックスを使用する。スキャンした結果は,黒丸3や黒丸4で示すペイン部分に表示される。また,結果は黒丸5で示すボタンをクリックし,htmlデータなどの形で保存することができる。
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 図の上方にある黒丸2の赤枠は,基本的にはQuick Start画面と同様に,分析の対象とするドライブやフォルダを選択するためのボックスだ。分析が終了すると,図の中段にある黒丸3の赤枠に示されているようなたくさんのカテゴリごとに分析結果が表示されることになる。実際の分析結果は,画面下部に詳細な内容が表示されるようになっている。また,結果のレポートは上部右側にある黒丸5に赤枠の「Quick Reports」ボタンをクリックすると表示できる。

 実際の分析を実行するには,このQuick Start画面あるい選択ボックス(図1の黒丸2の赤枠)から調査対象とするドライブやフォルダを選択する。ドライブやフォルダとしては,ローカル・システムのほかに,ネットワーク共有フォルダも選択可能だ(ただし,適切なアクセス権をもったユーザーでなければならない)。なお,管理共有が有効になっている場合は,ネットワーク・コンピュータの管理共有フォルダも分析の対象とすることができる(この場合は,選択ボックス内に「\\Server\C$」という形で直接指定する)。このため,特定のコンピュータのファイル構成を詳細に把握したい場合などに役に立つだろう。

 対象とするドライブやフォルダを選択した上で,いずれかの「Scan」/「Scan Selected」ボタンをクリックすれば実際の分析が開始される。ハードディスクの容量が大きく,またフォルダやファイルの数が多ければ,分析が終了するまでそれなりの時間を要するはずだ。なお,上部の選択ボックスの右側にあるいくつかのボタンは,選択対象とするドライブやフォルダを選択する方法を選ぶもので,通常の選択方法のほか,あらかじめ登録してあるフォルダを定期的に分析したい場合などに使用できるようになっている。