2009年上半期のWindows分野で,もっとも注目を集めた話題はなんと言っても「Windows 7」である。年明け早々の1月7日(米国時間)に,世界最大級の家電展示会「International CES」で開催された基調講演の壇上で米MicrosoftのCEOであるスティーブ・バルマー氏からベータ版の提供開始が発表された(関連記事:[CES2009]Windows 7ベータ版を公開)。それ以降,Windows 7に関する話題がITproにも次々と登場し,読者の注目を集め続けた。

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 このベータ版は,日本向けの日本語サイトも用意されるなど,世界中のユーザーに対して幅広く公開された。そのため,多くのユーザーからのダウンロードが殺到し,Microsoftは公開期限を当初の1月24日から2月10日に大幅に延長する羽目になった。ダウンロード数も,当初は250万件までという制約を設けていたが,その後これを撤廃して制限をなくすことになるなど,このベータ版は大きな注目を集めた。

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 ITproでも,この動きをいち早くとらえ「Windows 7ウオッチ」と呼ぶ特番サイトを用意。注目を集めるWindows 7ベータ版について,ITproでも「Windows 7レビュー」という連載として,評価記事を週に1本ずつのペースで掲載するなど,数多くの記事を公開してきた。それらのいずれの記事も,多くの読者から読まれ,Windows 7に対するITpro読者の関心の高さが実感できた。

 Windowsの新OSというと,「製品が実際に登場してから評価すればいい」と考える人が多いためか,製品出荷前にはあまり盛り上がらないこともよくある。だが,今回のWindows 7に関しては前バージョンのWindows Vistaが不評だったことに対する反動のためか,まだ製品出荷が半年以上も先にもかかわらず高い関心を集めているのが興味深い。ITproが実施した調査でも,約9割の人がWindows 7を認知しており,「まったく使う気がない」という強い拒否反応を示した人は7.4%と少数派だった。ベータ版を使ってみた人は,3分の2以上が「出来がいい」との評価しているように,Windows 7の完成度の高さを実感している人が多いことも影響しているだろう。米国では,ベータ版に近い状態でいいので出荷してほしいという声さえ集まっているくらいだ。

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