プロジェクト・マネージャには,難しい交渉を行うことが求められます。交渉相手は、顧客、取引先(パートナー)、会社の上層部と多岐にわたります。では、そうした相手との交渉を有利に進めるには,どのようなことが必要でしょうか。有効なのは,相手から「リスペクト(尊敬)」を得ておくこと。一般に人は、「相手が格下ならば容赦なく要求する」という性質を持っています。しかし相手が格上ならば、そうはなりません。

 人は社会的な生き物なので、心理的に格上の人には,意見をしにくいのです。格上だと思ってもらうには、相手からリスペクト(尊敬)を受けることです。それには日ごろから,一味違う見識と行動を示し、他人から「あの人は違う」と認めてもらわなければいけません。

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図●リスペクトは無敵の交渉術!
芦屋 広太(あしや こうた)
システムアナリスト/IT教育コンサルタント。SE、PM、システムアナリストとしてシステム開発・システム統合などを経験。この過程で調査・分析した内容を「ヒューマンスキル教育」としてモデル化。現場での教育、雑誌・書籍の発表、セミナー・研修に利用する。