池田 輝久
エンパワー・ネットワーク プリンシパル

 システムを開発,運用するときに,使っている製品やサービスに慣れてくると,思わぬミスを招く。「自分はこの製品についてよく知っている」「この作業は得意だ」という過信が,確認するという手間を省かせる。

 ちょっとした勘違いによるミスが,大きなトラブルになってしまうことは多い。プロのエンジニアは,どんなによく知っている製品やサービスであっても,常に確実なやり方を確認しながら作業するものだ。製品やサービスのマニュアルを手元に置いて随時参照したり,それが保管されているライブラリに通ったりして活用する。

 そうした堅実な仕事ができる人とできない人とでは,日ごろの行動パターンが違う。例えば,堅実な仕事ができる人は,自分の机の周りの整理整頓ができている。机について仕事をするときに必要なものが手の届く範囲に整理して置かれているか。仕事で出かけたときに,必要なものはすべてバッグに入っているか。自分の行動を振り返ってみてほしい。

 自分だけが整理整頓できていればよいというわけではない。チームの中に机の上が散らかっている人がいると,その人のために,いざというときに行動が遅れることにもなりかねない。

[画像のクリックで拡大表示]