Silverlight 2アプリケーション開発には,三つのステップがあります。

 最初のステップは,「いかに使うか」―――つまり「手段を知る」ことです。それには,まず,開発環境を構築し,開発ツールの基本操作を習得し,どのようなコントロールを使い,どのような手順でレイアウトし,どのようなプログラム・コードを記述すればよいのかを,実際にサンプルを作りながら体得する必要があります。

 次のステップは,「何に使うか」―――つまり「手段を知って目的を考える」ことです。それには,Silverlight 2ならではの視覚的な効果を発揮するコントロールを使った処理を実装し,さらに,どのようなデータを,どのように見せれば,何に応用できるのかを考えてみることです。そうして初めて,「Webアプリケーション」は,「Rich Internet Applications」になるのです。

 三つ目のステップは,「何を開発するか」―――つまり「目的のために手段を使う」ことです。RIAを企画し,設計し,Silverlight 2 アプリケーションとして実装するのが最良の選択肢であれば開発してみること,その開発方法を知ることです。

 この三つのステップを踏むことにより,Silverlight 2のメリットが浮き彫りになってくるでしょう。

 先の連載「サンプルで理解するSilverlight2のアプリケーション開発」では,最初のステップについて解説しました。今回の連載では,第2のステップについて,ムービーを再生したり,画像を拡大縮小したりといった,視覚効果を重視した四つのサンプルを示しながら解説していきます。

 また,プログラムは得意だけれどもデザインはどうも苦手で...という人向けに,ちょっとしたレイアウト上のポイントを毎回,最終ページで紹介します。


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