今週は,今年後半から来年にかけて注目を集めるWindows 7とWindows Mobile次期版に関するモバイルの話題を紹介しよう。今年後半に提供が見込まれるWindows 7では,高速な第3世代ネットワークが簡単に使えるようになりそうだ。また,Windows Mobileについては今年後半に登場する次版や来年に登場する次々版を待ったほうがよさそうだ。

Take1:Windows 7でネットブックと3G通信の一括提供を検討

 第3世代(3G)ネットワーク対応のスマートフォンに不満があり,割高だと思うのなら,パソコンで3G通信サービスを試してみるとよい。Windows 7なら,今よりも簡単に試せるようになるかもしれない。

 米Microsoftのある幹部は2009年3月第1週,欧州を訪れた際に「アプリケーション・スイート『Windows Live Essentials』に対応した次期クライアントOS『Windows 7』搭載ネットブックと3G通信サービス・プランの一括提供を検討中」と述べた。ただし,このパッケージ・プランが欧州限定のサービスなのか,全世界で提供されるサービスなのかは不明だ。なお,米国のモバイル・ネットワークは世界レベルから相当遅れている。

Take2:Ballmer氏「Windows Mobileは次版か次々版で大きく改善する」

 またもやMicrosoftに同じ忠告を繰り返す必要が生じた。同社は,CEOのSteve Ballmer氏にマイクを持たせてはならない。元気いっぱいで遠慮がなく,情け容赦のない発言が多い人物だ。「口を滑らすのはいつも幹部」という,これ以上のお手本もいない(関連記事:Windows Mobileに「Zune」を搭載,Ballmer氏が明かす)。同氏は2009年3月第1週,「Windows Mobile」についてたくさん話した。恐らく話し過ぎだろう。

 顧客企業のCIOから「当社の社員は(Windows Mobileデバイスよりも)むしろ『iPhone』や『Android』のような消費者向けデバイスを使いたがっている」と聞かされた同氏は,Windows Mobileを擁護した。そのときに,急きょ2009年終わりにリリースすることとなった次版の「Windows Mobile 6.5」があくまで「つなぎバージョン」であり,本当のお楽しみは2010年に登場する「Windows Mobile 7」ということを認めてしまった(関連記事:Microsoft,新モバイルOS「Windows Mobile 6.5」やデータ同期サービスを発表)。

 どちらのバージョンを使うとよいのか,同氏から教えてもらいたい。第一,現在提供している失敗作のWindows Mobileは使い物になるのだろうか。