先週はJava SE 6u10の機能のうち,Java KernelとJava Quick Starterを紹介しました。今週はDeployment Toolkitについて紹介します。

Deployment ToolkitはJava SE 6u10から使用できるようになりましたが,JDKには含まれていません。では,どこにあるかというと,以下のURLにあります。

URLを見ればおわかりのはずですが,Deployment ToolkitというのはJavaScriptのライブラリです。つまり,Devploymentというのは,HTMLドキュメントとともにデプロイメントするアプレットとJava Web Startのアプリケーションのためのツールということになります。

今までアプレットをHTMLドキュメントの中に埋めこむには,ブラウザの種類により<applet>タグ,<object>タグ,<embed>タグの使い分けが必要になりました。Deployment Toolkitを使用することで,ブラウザの種類にかかわらず統一した記述法でアプレットを埋めこむことができるのです。

Deployment Toolkiが提供する関数

Devloyment Toolkitでは,表1に示す関数を使用することができます。deployJava.jsはdeployJavaというオブジェクトを持ち,それに対して関数コールを行います。

表1●Development Toolkitで提供される関数
分類 関数名 説明
汎用 getJREs() インストールされているJREのリストを返す
installLatestJRE() 最新のJREをインストールする
installJRE(requestVersion) 指定されたバージョンのJREをインストールする
versionCheck(version) 指定されたバージョンが,インストールされているJREに適合するかチェックする
アプレット writeAppletTag(attributes, parameters) <applet>タグを生成する
runApplet(attributes, parameters, minimumVersion) アプレットを実行する
Java Web Start isWebStartInstalled(minimumVersion) 指定されたバージョン以降のJava Web Startがインストールされているかチェックする
createWebStartLaunchButton(jnlp, minimumVersion) Java Web Start用のリンクを作成する
Java Kernel setInstallerType(type) JREのインストールのタイプを指定する
setAdditionalPackages(packageList) Java Kernelで追加インストールするパッケージを追加する