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ダメな“システム屋”にだまされるな

第1回 役に立たない情報システムができる本当の理由

2009/02/23 日経情報ストラテジー

 経営者にとって、情報システムは頭痛の種になりがちだ。業務に必須だが投資に見合った効果が出るとは限らない。ほかの設備投資に比べて専門的で難解でもある。

 野村総合研究所で約20年間勤務した後に、人材派遣大手スタッフサービスのCIO(最高情報責任者)を務め急成長を支えた著者が、ベンダーとユーザー両方の視点から、“システム屋”の思考回路と、上手な付き合い方を説く。

 貴社は、金融危機に端を発したこの不況を乗り切るための施策として、何をお考えでしょうか? 新たな顧客・販売チャネル開拓、低価格品の開発、間接部門のスリム化、あるいはリストラなど、様々な選択肢があるでしょう。

 このような状況において、貴社の情報システムは効果を上げていますか? 決断を下すのに当たって、顧客情報や製品・サービス情報は分析・洞察・予測を支援する形で提供されますか?

 あるいは、そもそも不況が来る前、あるいは好況期において、情報システムは貴社の成長性や収益性に貢献していたでしょうか? 貴社の業態において、サービス提供のスピードが差異化要因なら、情報システムはスピードを強化しなければなりません。死に筋を早く発見することが収益性を左右するなら、情報システムはそれを支援しなければなりません。

 「発注の判断を早くしたい」「顧客が求めるものを推測したい」「組織への戦略徹底を図りたい」「社内の成功事例を発見したい」――。こうした要求に貴社の情報システムは効果を発揮していますか?

すれ違う経営者と“システム屋”

 質問を変えましょう。

 「スピードを上げたい」「死に筋を発見したい」といった目的で情報システム投資を推進したつもりでいたのに、システムはできたものの、効果が上がらないといったことはありませんか? 経営者や管理者の皆さんが、課題解決手段の1つとして採用したはずのIT(情報技術)投資が、いつしか目的を外れてしまう。こんな経験はありませんか?

 あなたの決断を受けて、情報システムの構築あるいは運用という手段を使って目的遂行を担う人・組織を“システム屋”と呼ぶことにします。具体的には、外部のITベンダー・システムインテグレーターに所属するシステムエンジニア(SE)、営業担当者・責任者、社内のシステム企画担当者、プロジェクトマネジャーなどが含まれます。

 彼らシステム屋に対して、「コストが高い」とか「腰が重い」といった現象面での苦情を心に秘める人は多いと思います。一方で、「真面目にがんばってくれている」こともあながちウソではない。それではなぜ、多額のIT投資に見合う効果がなかなか出ないのでしょうか?

 私は、システム屋があなたの狙いを理解しようとしていないのが、根本的な問題だと考えています。

 システム屋は、あなたが発する具体的な指示や、決められた納期あるいはコストなどは肝に銘じて動きます。一方で、あなたの真の狙いを理解しようとしていないのです。「狙いを理解する」のはあくまで経営者の役割で、自分の役割だと思っていない可能性もあります。コンピュータが人間の言語を理解しないように、システム屋は経営者の言語を理解しないのです。

 例えば、「金融商品のコンビニエンスストア業態みたいなものをやりたい」「どのプロセスがボトルネックになっているかが知りたい」「企業買収のコモディティー化が事業コンセプトだ」「ベストマッチングではなく仮説・検証を繰り返すようにしたい」といった経営者の狙いは、システム屋にとっては外国語みたいなものでしょう。「システム化の範囲を定義してください」などと、システム屋から切り返されるのがオチかもしれません。

 それではと、経営者がもっと具体的に、目的や機能、範囲、利用者、利用局面などを説明すると、システム屋は「やっと自分の出番だ」とばかりに仕事を始めます。実はここが要注意です。目的や狙いが、機能・範囲・利用者・利用局面などと整合性が取れているかどうか、つまり、狙いが実現されるかどうかについては、「自分の仕事ではないや」とシステム屋は安心するのです。

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