園田 誠(そのだ まこと)
 1965年愛知県生まれ。多摩美術大学卒業。石橋を叩いて渡るA型。美術大学卒業のキャリアを活かして,あちこちでWebデザインの原稿とか書くくせに,サイト全部のHTMLをマメに書くのが面倒だから自分のサイトもブログ・システムに変えてしまった不精者。つまり今回のテーマであるWeb APIを語るには,まさにうってつけのWebプログラム系フリーライター。http://www.japan.xitami.net/

「継続は力なり」と言われる理由

 私は子供の頃から(結構大きくなる最近まで)飽きっぽい性格だったものですから,何かにつけて父親から「継続は力なり」と説教されて育ちました。どんな小さなことであっても,続けてなんぼ,続けるうちに価値も出てくるということらしいです。この教訓は何事に対しても通じます。もちろんブログも。しかしブログへの投稿がやっぱり毎日続かないんです。油断していると平気で1カ月放置です。性格はいくつになっても変わりません。

 ブログが続けられないのは私だけの話ではないでしょう。なぜブログが毎日続けられないかを考えてみましょう。最初に思いつくのは「ネタがないから」という理由です。たしかに普段の生活の中で毎日毎日大きな事件は起こりません。起こっていたら,それはそれでブログどころではありません。

 しかしよくよく聞いてみると,「ネタがない」という理由を挙げる人の本当の理由は,何かの事件が起きているかどうかではなくて「オチを考えるのが面倒くさい」「オチまでの説明を書くのが手間」であったりするんですね。私たちは放送作家ではありませんから毎回オチを考える必要はないんです,本当はね。しかし他人様に対して公開するコンテンツである以上,いくらかのユーモアを提供したいと誰しもが考えます。

 ブログの記事として主題はあるんだけど,話をある程度のボリュームにふくらませるのが面倒くさい,ふくらませる過程でちょっとクスっとできるような話を取り込むのが面倒くさいわけです。

 こういう燃え尽き方は,ブログを立ち上げてから書く方に夢中になってきた人に多い傾向だと思います。他人のブログを読む傾向が強い人は,例えば何十万アクセスもある芸能人の人気ブログが,たしかに毎日更新はされているものの,数行のテキストと携帯電話で取った写真1枚だけのように,ものすごく内容が薄いのを知っていたりします。読むのがメインの人は「内容=人気」でないことを理解しているので,自分のブログにもそれほどユーモアやストーリーを求めないのかもしれません。書くぞ書くぞと気合いを入れすぎている人が,燃え尽きやすい傾向にあります。

 では今日から淡々と日々起こった事実を綴ります!でいいんだけど,これはこれで,それだけのためにブログの管理画面を出して記事を書くというのが面倒ではないですか。もっと手軽に,まるでメモのように独り言を綴れたら…。

 そこで登場するのが,“ミニブログ”や“マイクロブログ”という考え方です。前フリがやたらに長かったわけですが,これこそが私にブログを書けなくしている原因である「起承転結病」の症状なんでしょう。ちゃんと段取りが組み立てられていないと気持ちが悪いんです。