外出先から社内システムにアクセスするため、データ通信カードを配布する企業は多い。以前は最大通信速度800kビット/秒のPHSカードがほとんどだったが、最近は同7.2Mビット/秒の高速通信が可能な第3世代携帯電話(3G)カードを使う企業も増えている。

 ただ3Gの通信費は高額だ。NTTドコモのサービスは定額制で月額1万500円(税込み、以下同)と、PHS(同3880円)の2倍以上する。

 3Gの高速性を保ちつつ、通信料を節約したいならMVNO(仮想移動体通信事業者)を使うとよい。MVNOとは携帯電話会社のネットワークを借りてサービスを提供する企業のこと。NTTPCコミュニケーションズや日本通信などが特色ある料金プランを用意している。

 NTTPCはドコモの回線を借りて月額5985円の定額サービスを提供。利用できるのは同社のIP-VPNサービスのユーザーに限られるが、料金はドコモの半額以下で済む。

 日本通信はドコモの回線を借りて従量課金のサービスを提供する。150時間の利用権付きUSB端末が3万9900円で、130時間の更新ライセンスは3万1800円となる。毎月の基本料がかからないので、利用頻度の少ないユーザーに向く。