大量の帳票とは逆に、外部に委託しているのを「内製化」したほうがコストが下がる印刷物もある。

 その代表は名刺。使用する用紙や色数などによって異なるが外部の専門業者に頼むと100枚当たり1000~2000円といったところ。片面4色カラーだと1200円前後が相場だ。

 一方、内製した場合は用紙代とインク代を合わせても100枚当たり約300円。外注の4分の1で済む。従業員500人の会社で1人当たり平均年100枚の名刺を使う場合、名刺作成を外注すると年60万円かかるが、内製すれば年15万円と45万円安く済む。

 もちろん、名刺をきれいに印刷するには専用プリンタが必要だ。毎分40枚印刷できるキヤノンの「CX 320」は34万8000円と高価だが、前出の従業員500人の会社なら1年で元が取れる。耐用枚数は50万枚なので、大企業でも問題なく使える。

 専用プリンタにはパソコンで動く名刺印刷ソフトが付属するのが一般的。操作は特段に難しくないので、総務担当者でも使える。今使っている名刺のイメージをスキャナで読み込んで流用するのも簡単だ。

 名刺だけでなく、垂れ幕のような特殊なPOP広告も内製化できる。OKIデータのカラープリンタは幅32.8cmまでの長尺用紙に印刷可能。コーティング用紙を使えば野外にも掲出できるという。

■変更履歴
下から3段落目で、CX 320の耐用枚数を当初、150万枚としていましたが、正しくは50万枚です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2009/05/13 17:15]