カラープリンタの普及やプリンタの高速化に伴って、気付かないうちに膨れ上がった印刷関連コスト。ちょっとした注意や工夫で、すぐにムダ取りできる。手っ取り早い方法は無駄な紙を使わないよう、社内にある全PCの初期設定をケチケチ型にしてしまうことだろう。

 プリンタドライバの初期設定でデフォルトが「カラー」になっていたら「モノクロ」に変えよう。これだけでA4判1枚当たりのトナー代が10円強から2~3円に下がる。年間の出力枚数を2000枚とすると1万人の会社なら、これだけで年約1億5000万円弱の節約だ。

 2枚分を1枚に印刷する「2面割り付け」や「両面印刷」をデフォルトにすれば、コピー用紙代も減る。A4判1枚当たり0.5~1円程度と微々たるものだが、「塵も積もれば」の精神で取り組まないと今の経済情勢は克服できない。

図●プリンタの標準設定を変えればトナーや紙を節約できる
図●プリンタの標準設定を変えればトナーや紙を節約できる
「2ページ割り付け」や「両面印刷」を活用する。画面はセイコーエプソン製品の設定画面

 ケチケチ設定はエンドユーザーに任せていては徹底が難しい。メーカーが用意する一括設定ツールや、「Active Directory」などの管理ツールをうまく活用して、ドライバ設定を強制変更してしまうのがよい。各プリンタの出力枚数やカラー比率を定期的に調査して、順守度合いを確認するのも有効だ。