導入しているパッケージソフトのエディションも見直したい。上位版から下位版にダウングレードすると、保守料が安くなるケースがあるからだ。

 保守料金は製品価格の20%前後が相場なので、節約できる額は小さくない。ハードの進化やシステム機能の見直しによって下位版でも処理をこなせるようになっていないか検討の余地がありそうだ。

 ただしベンダー各社は一度販売したソフトのダウングレードをあまり歓迎していない。

 「オープン系ミドルウエアのプログラム使用料金は一括払いの永久ライセンスが原則。このため通常ダウングレードは生じない」。日本IBMはこう前置きした上で、「顧客の強い希望でダウングレードした場合、保守料金を減額する場合がある」と説明する。この場合は次の契約更新時に保守料を変更する。

 日本ヒューレット・パッカードは「ダウングレードの可否は顧客状況に応じて個別に決める」との態度を取る。認める場合、保守契約を更新時に切り替える。

 日本オラクルはソフトのダウングレードを実施していない。どうしても下位版に切り替えたいときは、購入済みの上位版を廃棄して、新たに下位版を購入し直す必要があるので現実的とはいえない。