レーザープリンタの消耗品で最もコストがかかるのはトナー。純正品だとA4判1枚を白黒印刷で3円程度、4色カラーだと15円程度かかる。利用形態によっても異なるが、1万人規模ならトナー代だけで年数億円を費やす企業も珍しくない。

 そこで気になるのはメーカー以外のサードパーティが提供する再生トナー。純正品の4~7割程度の価格で販売されている。

 インクジェットプリンタと異なり、法的な問題は今のところ表面化していない。だが「トナー漏れなど故障原因となる場合がある」との理由で、メーカー保証が受けられなくなる。利用はあくまでも自己責任だ。またメーカー各社とも「トナーはプリンタの特性に合わせているので、純正以外だと発色が悪くなる」と説明する。

 あきらめるのはまだ早い。あまり知られていないが、一部のメーカーは“純正”の再生トナ ーを販売しているのだ。

 セイコーエプソンは「環境推進トナー」の名称で再生トナーを販売している。最新のカラープリンタ「LP-S7500」用を例に取ると、カラー1枚当たり2.2円もコストを節約できる。

図●セイコーエプソンが提供する純正の再生品を使えばトナー代を大幅に節約できる
図●セイコーエプソンが提供する純正の再生品を使えばトナー代を大幅に節約できる

 カタログに掲載しないが、同様の再生トナーはNECも提供中。リコーも投入を検討している。