プログラミング言語を新たに習得するには,言語仕様などを覚えた後で,仕様には書かれていない実践的なコーディングのやり方を学んでいく必要がある。「Effective Java」は,そのような数々のノウハウを満載した,効果的な(effective)Javaプログラミングのためのガイドだ。「コンストラクタの代わりにstaticファクトリーメソッドを検討する」,「従来のforループよりfor-eachループを選ぶ」といった様々なノウハウが詳しい解説付きで多数の「項目」として紹介されている。

 この第2版はJava SE 6に対応した内容になっている。2001年に書かれた前の版に盛り込まれていなかったジェネリックス,enum,アノテーションに関する章が追加され,項目数も57から78に増えている。前書きに,この本の第1版を見た“Javaの父”James Goslingが「10年前にこの本を持っていたかった。(後略)」と言ったという逸話が紹介されているが,あながちお世辞とも言えないほど充実した内容だ。入門書を卒業したJavaプログラマには,次に読む1冊としてぜひ手にとってほしい。

Effective Java 第2版

Effective Java 第2版
Joshua Bloch著
柴田 芳樹訳
ピアソン・エデュケーション発行
3780円(税込)