写真1●TIS大阪第2センター
写真1●TIS大阪第2センター
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 関西ではデータセンターの場所はどこにあるといいのか。TISの渡邊進氏(営業推進本部 アウトソーシング企画部 統括マネジャー)は,関西に拠点を持つ企業にいくつかリサーチした。すると「職場から1時間以上かかるような遠い場所よりも,近い場所にデータセンターがあった方がうれしいという結果になった」と話す。

関東で災害発生時のバックアップにも

 そのリサーチ結果を受けて,同社が2008年12月から稼働を開始するデータセンターが「TIS大阪第2センター」だ(写真1)。場所はなんと,大阪の中心部。大阪市営地下鉄の心斎橋駅と西長堀駅のいずれからでも歩いて数分の距離にある。東京(3カ所)と大阪(1カ所)に続く,同社5カ所目のデータセンターである。

 「大阪の中心部なら,関西に拠点を持つ企業はアクセスしやすい。基幹システムを設置するのに適している」と渡邉氏は語る。その一方で,必ずしも関西の企業ばかりを対象にしているわけではないと説明する。「東京にメイン・システムを持つ企業が,ディザスタ・リカバリ用として本データセンターを利用することも想定している」(渡邊氏)。

都市部ならではの高いセキュリティ

 TIS大阪第2センターは,データセンターとしての仕様もレベルが高い。建物は免震構造で,UPSや空調設備は,1台が壊れても問題なく稼働を継続できるようにすべて冗長構成になっている。さらに,回線は複数系統から引き込んでおり,マルチキャリア対応だ。床の耐荷重も大型ラックにも耐える1トン/平方メートルなど,十分なスペックを誇る。

 中でも目を引くのが,セキュリティの厳しさだ。都市部のデータセンターは,不特定多数の人間が建物の周囲にいることになるので,通常以上に厳しくする必要がある。

 例えば,警備体制。24時間365日の有人警備に加えて,警備会社によるビル警備とTIS独自の警備で二重化している。また,入退室では,ビルに入るためのICカードとデータセンター部分に入るためのICカードを別々に分けて2回チェックする。さらに,生体認証によるチェックも実施する力の入れようだ。渡邊氏は「重要なシステムを預かるだけに,セキュリティは高いにこしたことはないと考えている」と語る。

基本情報
●名称:TIS大阪第2センター
●場所:大阪府大阪市西区
●最寄り駅:大阪市営地下鉄の心斎橋駅または西長堀駅
●料金:要問い合わせ