JTBグループが米グーグルのメールサービス「Gmail有償版」の全面導入を検討していることがわかった。12月末には結論を出し、早ければ2010 年までに移行する計画を立てている。自社で運用している現行メールシステムは廃棄する方向。「jtb.jp」ドメインを使う約1万3000のメールアカウントを乗り換える。Gmail有償版への移行が決まれば国内最大級の事例となる。すでに一部のグループ企業で試験運用を始めた。

 Gmail移行の狙いは、システム運用コストの削減。同社は現在、マイクロソフトの「Exchange Server 2003」を自社で運用しているが、ハード/ソフト共に2010年で保守が切れる。仮にサーバーやストレージを入れ替え、Exchange Serverを最新版にアップグレードした場合、初期投資を含む5年間の総費用は20億円に達するとみられる。一方、Gmailの法人向け有償サービスを使うと5年間で9億円で済むと試算する。