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コンビニOK,ネットNGの怪! 薬販売にネット規制の網

「対面の原則」を満たしていないネットはダメ、規制に乗り出した厚労省

原 隆=日経ネットマーケティング 2008/11/10 日経デジタルマーケティング
写真1●ケンコーコムが規制反対の意見ページを公開
[画像のクリックで拡大表示]

 ショッピングモールを運営する楽天やヤフー、健康食品やサプリメントを販売するEC(電子商取引)サイトのケンコーコムなどが一般医薬品のインターネット規制の動きに対して、反対姿勢を相次いで打ち出している(写真1)。一般医薬品とは、処方せんなしに買える薬のこと。街中の薬局やドラッグストアで、我々が普段目にしている薬のことである。

 一般医薬品に関しては現在、規制緩和の動きがある。2009年6月1日に施行予定の改正薬事法だ。この改正薬事法により、条件が整えばコンビニエンスストアでも一般医薬品が売ることができるようになる。消費者にとっては、深夜の突然の発熱や腹痛などに対処するために、コンビニで薬を買うことができるようになれば利便性が増す。歓迎すべき規制緩和と言えよう。

 ところが、この規制緩和の一方で、規制強化の動きがある。薬事法には明記されていないものの、厚生労働省が定める省令の中でインターネットなど通信販売による医薬品販売を規制する項目が盛り込まれようとしているのだ。コンビニで買えるものが、なぜネットでは買えないのか。

医薬品をリスクにより三つに分類

 それを理解するために、まずは2006年6月14日に公布された改正薬事法の概要から見ていこう。改正薬事法で最も大きく変わったのは、薬の成分が持つリスクから、一般医薬品を「第一類医薬品」「第二類医薬品」「第三類医薬品」の三つに分類し、それぞれ情報提供の在り方や販売できる対象者を規定した点だ(表1)。

表1●改正薬事法で定められた一般医薬品の分類
医薬品の
リスク分類
リスク分類の概要 質問がなくても
行う情報提供
相談があった
場合の応答
対応する
専門家
第一類医薬品 一般用医薬品としての使用経験が少ないなど、安全性上、特に注意を要する成分を含むもの 義務 義務 薬剤師
第二類医薬品 まれに入院相当以上の健康被害が生じる可能性がある成分を含むもの 努力義務 薬剤師、または登録販売者
第三類医薬品 日常生活に支障を来す程度ではないが、身体の変調・不調が起こるおそれがある成分を含むもの 不要

 まず、第一類医薬品は一部の発毛剤やH2ブロッカー含有薬など、一般用医薬品としての使用実績が少ないなど安全上、特に注意を要する成分を含むもの。具体的な製品名では、胃腸薬の「ガスター10」や発毛剤の「リアップ」などが該当する。風邪薬や解熱・鎮痛剤など、まれに入院相当以上の健康被害が生じる可能性がある成分を含むものは、次の第二類医薬品に分類される。具体例としては、風邪薬の「ベンザブロック」や殺菌消毒薬の「マキロン」などが該当する。そのほか、しみ・そばかす薬の「ハイチオールC」、うがい薬の「イソジンうがい薬」など日常生活に支障を来す程度ではないが、身体の変調や不調が起こるおそれがある成分を含むものが第三類医薬品という位置づけになる。

 これらの分類を決める有効成分については、厚生労働省のWebページで調べられる(第一類医薬品第二類医薬品第三類医薬品)。

 従来、一般医薬品の販売は薬剤師のいる薬局や薬店に限られていたが、改正薬事法では新しく開始された資格取得者「登録販売者」も第二類医薬品、第三類医薬品を販売できるとした。これにより、コンビニでも登録販売者を置けば、第一類以外の一般医薬品を販売することが可能になる。冒頭、「条件が整えばコンビニでも一般医薬品が売ることができる」と述べた「条件」とは、この登録販売者の存在のことである。

 では、インターネット販売を含む通信販売全体にかけられようとしている規制強化とは何か。現在のところ、薬剤師のいる薬局や薬店であれば、実店舗と同様にインターネットなどを使った通信販売も可能となっている。これに対して、改正薬事法と同時に施行される予定の省令では、通信販売では第三類医薬品のみ販売可能とすることをうたう。これまで販売されていた第一類、第二類に相当する医薬品は、薬剤師がいても登録販売者がいても、販売できなくなるというわけだ。

 富士経済の推定によると、2007年の構成比で第一類と第二類は合計で7割近くを占める(表2)。しかも、登録販売者を置けばコンビニでも販売可能な第二類が、通信販売では不可能になる。この差はいったい何か。厚生労働省によれば、ネット販売は「対面の原則」を満たしていないからだという。

表2●一般医薬品の分類とネット販売に対する規制状況
医薬品の
リスク分類
市場規模
比率*1
ネット販売/
通信販売*2
コンビニなど*2 薬剤師のいる
薬局・薬店
第一類医薬品 4% × ×
第二類医薬品 63% ×
第三類医薬品 33%
*1富士経済が独自に推定して分類した2007年の構成比率(2008年7月25日公表)
*2登録販売者がいる場合

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