正解は3です。
今回は,NTFSアクセス許可と圧縮属性の移動やコピーをした時の影響に関する問題です。これは,MCP試験70-290(Managing and Maintaining a Microsoft Windows Server 2003 Environment)の範囲の問題です。
NTFSアクセス許可と圧縮属性は,以下のように決定されます。
1.上位の階層で設定した属性が,下位に継承される
2.継承属性を変更するには,その階層で設定し直す。
移動やコピーをした時の影響は,以下の通りです。
a.同じパーティション上で移動した場合は,元の属性を保持する。
b.同じパーティション上でコピーした場合は,新しい上位階層の属性を継承する。
c.異なるパーティション上で移動やコピーした場合は,新しい上位階層の属性を継承する。
d.FATパーティション上に移動やコピーした場合は,属性は失われる。
NTFSアクセス許可も圧縮属性も,同じ結果になります。これは,以下のように考えると理解できます(図1)。
A.同じパーティション上で移動した場合は,元のファイルやフォルダは保持され,パス情報のみ変更される。
B.同じパーティション上でコピーした場合は,新しくファイルやフォルダが作成される。
C.異なるパーティション上で移動やコピーした場合は,新しくファイルやフォルダが作成される。
D.FATパーティション上には,NTFSアクセス許可や圧縮の機能はない。
問題のシナリオでは,同じパーティション上に新しい共有フォルダを作成しているので,NTFSアクセス許可と圧縮属性を保持するには,階層構造をそのまま移動する必要があります。従って,3が正解です。
コピーすると新しい上位階層の属性を継承してしまうため,1は誤りです。
NTFSアクセス許可と圧縮属性の移動とコピー時の結果は同じです。そのため,別々に作業する必要はありません。従って,2と4は誤りです。