今回のレシピ プラットフォーム:Firefox / Googleツールバー5.0以降 使用言語:XML |
Google Toolbarは2007年12月にInternet Explorer(以降IEと略)用Version 5のベータ版が出ました。IE版から遅れること実に9カ月,2008年9月にようやくFirefox(以降FXと略)版のVersion 5 ベータが登場しました。2008年10月29日には,IE用Version 5(英語版)もリリースされました。
ここでは,Google Toolbar 5の本体の機能にちょっと触れた後,本連載の前回の流れを受けて,Google Toolbarで簡単なプログラムを作成してみます。プログラムと言っても,複雑な制御構造や関数は一切なく,XMLの世界です。
Google Toolbar 5の新機能
Google Toolbar 5 ベータ版はダウンロード・ページからダウンロードできます(図1)。すでに旧バージョンを利用している場合には,既存のGoogle Toolbarをアンインストール後にダウンロード・ページに行き,最新版をダウンロードする必要があるようです。旧バージョンが残っていると,インストールできたように見えるけれども,バージョンを確認してみたら旧版だったという現象を確認しています。これはIEでもFXでも同じです。

GoogleはGoogle Chrome(関連記事)という自社製ブラウザを提供していますが,なぜかChrome用Google Toolbarは存在しません。ChromeでGoogle Toolbarのページに行くと「Firefox 2.0以降が必要」(レンダリングエンジンがFirefoxと兄弟だから?)と言われます。
さて,前回の記事は,Google Toolbar 4をベースにしていたわけですが,5になってどんな機能が増えたのでしょうか。Google ToolbarのAPIについては公式の解説ページが用意されています。日本語版のAPIドキュメント)はVersion 4の解説になっていて,Version 5の新APIについては翻訳が追加されていませんが,英語版のAPIドキュメント)はしっかりとVersion 5の解説になっています。新機能には「New!」という目印が付いています(図2)。
技術情報だから複雑な文章は無いとはいえ,英語で書かれていることにちょっと引いてしまう方は,それこそGoogle Toolbarの翻訳機能を使って試してみるチャンスです。翻訳そのものは怪しいですが,ある程度は意味が見えるようになります。Version 5の新機能として紹介されている見出し部分を概約すると次のようになります。
- フィードを使ったテキスト表示
- フィードを使ったアラート表示
- フィード内の行区切り
- ボタンとして使用するためにガジェットを追加する
- ガジェットとボタンの違い
- ガジェットのユーザー設定
- 全体ドロップダウンボタン
- 送信や検索にガジェットを使用する
- ガジェットに現在のホスト名またはURLを渡す
- サンプル:ガジェットのテスト
ガジェットが扱えるようになったことで,XMLソースを書く際に<gadget>タグが追加されました。その他,フィードの状態を示す<gtb:status>タグと<gtb:alert>タグも追加になっています。
ごちゃごちゃと何項目にも分けて書かれていますが,追加されたAPIの機能をバサっと大きく括ってしまえば,「フィードをトリガーとして何かをさせる」と「ボタンにガジェットを取り込めるようになった」の2点と言えそうです。
ちなみに,<gtb:status>と<gtb:alert>による動的なテキスト表示とアラート表示は,ドキュメントのサンプルそのままでは動作しません。私も数時間いろいろと試してみたものの,どうにもうまく動作してくれず,面倒だからブン投げました。IEだったら動くらしいとか,ドキュメントの書式そのものが間違っているとか,いろいろな情報を海外のサイトを含めて見つけることができました。しかし「カンタン10分」のポリシーは明快です。わからないことは見なかったことにします。
そういうわけで今回は,「Google Toolbarに新機能からガジェットを入れてしまえ」という方向になります。