5年後の自分を描こう

 今、あなたは「何歳」でどんな「仕事」をしているのだろうか。プログラマとしてものづくりに励んでいる人。コンサルタントとして独立を果たした人。世代や業種を問わず、誰しも目標をもってIT業界に飛び込み、腕を磨いてきたに違いない。

 IT業界の仕事は面白い。新しい技術が次々と生まれ、それを使って社会や会社、個人の生活を変えていける。ITパーソンの活躍の場は今後ますます広がる。ただ、現状では、本来の創造性を発揮できずに自分の理想を見失い、閉塞感を感じている人もいることだろう。ビジネス環境は厳しさを増し、グローバル競争も激しくなりつつある。

 そんな時期だからこそ、自分を見つめ直してはどうだろうか。今後も生き残っていくには、新たな価値( 競争力)を創り出す必要がある。キャリアやスキル、それを支える生活――今こそ5年後の自分の姿を描こう。明るい未来に向かって「道」は続いているはずだ。

3300人大調査――ITの仕事に携わって「良かった!」

3300人大調査――ITの仕事に携わって「良かった!」
イラストレーション
=畠中美幸

 IT業界“3K”説は迷信だった?ITに携わるビジネスパーソン(ITパーソン)の多くは、少々の苦労や悩みはあるにせよ「ITの仕事に携わって良かった!」と思っている。ITに携わらない人( nonITパーソン)に比べても、ITパーソンは恵まれた環境で働いているようだ。20 代から50代のビジネスパーソン3392人の調査結果を基に、「ITの仕事」の実態を世代別や業種別に解き明かす。


Part1 ITの仕事に携わって「良かった!」 
Part2 ITパーソンのキャリアとお金編 
Part3 ITパーソンの日常生活編 
Part4 ITパーソンの情報収集・発信力編 

[Around 25]刺激をもらい自分を磨く

[Around 25]刺激をもらい自分を磨く
イラストレーション
=師岡とおる

 社会にデビューしてまだ日が浅いAround 25。目の前の仕事をこなすだけで精一杯ということも多い。しかし、若いエネルギーをそこにとどめておくのは惜しい。部門や会社、業界や国を越えた出会いは、今後の成長の糧となる。ブログやSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)なども活用できる今、自ら発信し、刺激をもらう姿勢を持ちたい。調査でわかった25歳の平均像、刺激を求め続ける20代ITパーソンのインタビュー、刺激を形にする「マインドマップ」の秘訣を紹介する。


調査で分かった25歳の実像 
Around 25インタビュー「面白いと思えばすぐにやる」 
Around 25の生き方「400人との出会いで変わった」 
5年後も活躍するためのスキル「マインドマップ」 

[Around 35]先鞭をつけ後進の手本となる

[Around 35]先鞭をつけ後進の手本となる
イラストレーション
=師岡とおる

 社会人になって10年あまりがたち、仕事やオフ活動に脂がのってきたAround 35。不惑が近づいてきたことを見据え、新たなステージを探る人も少なくない。自分のことだけでなく、周りをリードしていくことも強く求められるこの世代。未開の分野に切り込んでいく姿勢が、後進の手本となる。 調査でわかった35歳の平均像、技術やビジネスの先鞭をつける30代ITパーソンのインタビュー、プロジェクトを成功に導く「ファシリテーション」の極意を紹介する。


調査で分かった35歳の実像  
Around 35インタビュー「デザインの地位を上げる」  
Around 35インタビュー「Rubyの輪を広げたい」  
Around 35インタビュー「自分の技術を自分で広める」  
5年後も活躍するためのスキル「ファシリテーション」  

[Around 45]適役を見つけ組織を引っ張る

[Around 45]適役を見つけ組織を引っ張る
イラストレーション
=師岡とおる

 現在の仕事の内容や役職が自分の「適役」かどうか、気になっていないだろうか。社会人になって約20年、Around 45は定年までの折り返し地点に到達した。残りの半分も、やはり自分に合った役を演じたいものだ。ここで少し立ち止まって、周囲の人の生き方を知り、今の自分が適役かどうかを改めて見つめ直してみよう。調査でわかった45歳の平均像、適役を見つけた40代ITパーソンのインタビュー、組織を引っ張るために不可欠なテクニック「内省型リーダーシップ」を紹介する。


調査で分かった45歳の実像 
Around 45インタビュー「目指すは“プロジェクトX”」 
Around 45インタビュー「どんな役柄も“楽しむ”」 
Around 45インタビュー「道の反対側を歩いてみよう」 
5年後も活躍するためのスキル「内省型リーダーシップ」 

[Around 55]今こそ自己実現。引退はまだ早い

[Around 55]今こそ自己実現。引退はまだ早い
イラストレーション
=師岡とおる

 定年退職へのカウントダウンが始まったAround 55。しかし、「引退」を考えるのは早すぎる。社会人人生の「定年」は、会社や制度が決めるものではなく、自分で決めるものだ。仕事面や生活面で一段落したAround 55のITパーソンだからこそ、「やりたいこと」「やるべきこと」にチャレンジできる。目指すは生涯「現役」だ。調査でわかった55歳の平均像、自己実現を果たした50代ITパーソンのインタビュー、自己実現のために読んでおきたい書評を通して、Around 55の生き方を探る。


調査で分かった55歳の実像 
Around 55インタビュー「生涯“プログラマ”宣言」 
Arouud 55インタビュー「念願の“独立”に踏み切る」 
Around 55インタビュー「ITの“感動”を伝えたい」 
5年後も活躍するためのスキル「良書からエッセンスをつかみ取る」