Excelは，優れた機能を備えたソフトですが，その一方で，使っていると「もう少し何とかならないか」と不満を覚えることがよくあります。
例えば図1のように，人の名前，メール・アドレス，Webサイトのアドレスを入れた一覧表を作っているとしましょう。メールやWebサイトのアドレスを入力したとExcelが判断すると，そのセルは文字が青くなって下線が付き，そこをクリックすると電子メール・ソフトやWebブラウザがそのアドレスを開くようになります。これがExcelの「ハイパーリンク」機能です。
図1●Excelでメール・アドレスやWebサイトのアドレスを入力すると，そこに「ハイパーリンク」が自動的に設定される。不要な場合は削除がとても面倒だ
ハイパーリンクは便利なこともありますが，どちらかと言えばジャマな存在です＊1。ハイパーリンクを削除するには，セルを選択して右クリックし，「ハイパーリンクの削除」を選べばよいのですが，複数のセルを指定してハイパーリンクを一度に削除することができません。一つひとつ削除するのは，うんざりするような作業です。
そこで今回は図1の上側のように，「ハイパーリンク編集」というコマンドを，Excelの「クイックアクセスツールバー」に追加してみます＊2。ここをクリックすると，図2のようなダイアログボックス（問い合わせ画面）が現れます。
「ハイパーリンクを削除する」を選択して右下の「OK」ボタンを押すと，図3のようにハイパーリンクが削除されます。図3の状態で再び「ハイパーリンク編集」を呼び出し，「ハイパーリンクを追加する」を選ぶと図1の状態に戻せます。このハイパーリンク編集機能は，どのExcelのブックを開いた場合でも使えます。
図2●図1の上側にある「ハイパーリンク編集」アイコンをクリックすると現れるダイアログ。「ハイパーリンクを削除する」を選んで，右下の「OK」ボタンを押す
図3●図2の処理を行ったあとのシートの様子。ハイパーリンクが削除されている
