互換ソフトの相次ぐ登場。「Google Docs & Spreadsheets」など、Web上で利用できるオンライン型サービスの登場。近年、いわゆるオフィスソフトについての話題がかまびすしい。だが、多くのパソコン(PC)利用者は「今持っているソフトで十分」と思っている。

 勤務先のPCで使うオフィス・ソフトの大半はマイクロソフト製品、ただし旧バージョン利用者が主――。経営とITサイトと日経BPコンサルティングが約2500人に対して調査したところ、こんな結果が出た。

 調査では「勤務先のPCで文書や図表を作成するためのソフトでは何を使っているか」と聞いた(複数回答可)。一番使われているのは「Office 2003」で56.3%(1433人)だった。次に続くのが「Office XP」で21.9%(558人)。最新バージョンの「Office 2007」は18.4%(467人)と2割にとどまった。

 以上の結果から、ほとんどの人がマイクロソフト製品を利用していることが分かった。最近話題のOffice互換ソフトを挙げた人はごくわずかだった。「StarSuite(OpenOffice)」の利用者は2.2%(55人)、グーグルがWeb上で提供している文書作成サービス「Google Docs & Spreadsheets」を挙げたのは0.5%(13人)だった。

 ただし、プライベート用のパソコンではそれぞれの利用者数が多少変わってくる。トップスリーが1位のOffice 2003、2位のOffice XP、3位のOffice 2007であることは変わりないものの、Office 2003は42.2%(1082人)と10ポイント以上減少した。その代わり2番目のOffice XPと3番目のOffice 2007はそれぞれ24.6%(632人)、18.7%(480人)と少しずつポイントを上げた。

 プライベート用のパソコンでStarSuite(OpenOffice)を使っていると答えたのは7.3%(187人)と、勤務先のパソコンにおける利用状況と比べると5ポイントほど多かった。グーグルのGoogle Docs & Spreadsheetsを挙げた人も若干増え、1.7%(44人)だった。

 本調査の調査時期は2008年6月10日から17日。調査方法はWebサイトによるアンケートである。調査対象は、日経BPコンサルティングが保有するモニターや、ITproやBPnetのメールマガジン登録者。有効回答数は2566件。回答者の平均年齢は45.6歳。勤務先業種は多い順に、ソフトハウス・情報処理サービスが15.4%、電子・電気機器が11.3%、SI・コンサルが9.2%、商社・卸売・小売が7.2%。 調査の関連記事はこちら