「先生!先生!どうしちゃったんですか?ボ~っとして,顔に生気がありませんよ」
「燃え尽きたぁ」
「え?」
「オリンピックが終わったら,何をしていいのかわからなくなった」
「それはお気の毒に・・・って,おい! それは,金メダルを獲った選手の燃え尽き症候群じゃないですか! 選手でもない先生が燃え尽きてどうするんですか」
「何を言うか,わしは,オリンピックのためにせっせとマクロを作り,地道に貯金して,地上デジタル波対応の大型テレビを買い,準備万端でこのオリンピックに臨んだのじゃ。それはもう,涙ぐましい努力でここまで来た。オリンピックがわしのすべてだったんじゃ! オリンピックが終わった今,この馬鹿でかいテレビは無用の長物。明日から何を目標に生きていけばいいというのじゃ」
「知りませんよそんなこと。大好きな煙草屋のミーちゃんでも大画面で楽しんだらいいじゃないですか」
「ん?それはいいアイデアじゃ。じゃ,早速」
「許しません。お仕事をしてからにしてください」
「そんなぁ,やっと光が見えたというのに」
「ミーちゃんの画像なんていつでも見られます」
「ゲール君は鬼嫁だなぁ」
「嫁になった覚えはありません。仕事をしないと,お仕置きですよ」
「ひぇ~!」
「お待ちの相談者の方,ど~ぞ~」
「先生,これが相談者のマクロです(リスト1)」
「拝見しよう」