前号では段落単位の連番機能を取り上げた。今月はさらに発展させて,長文を作成するときに便利な「章番号」と「行番号」の機能について解説する。

 論文などを作成するとき,「章」「節」「項」といった階層構造を採ることがある。前号で取り上げた段落単位の連番(段落番号)機能を使えば,章番号や節番号を付けることはできる。しかし,文章が長くなると,番号を付け替えるときなどに不自由なことが多い。そのため,Writerには「ツール」メニューに「章番号付け」という専用の機能が用意されている。

 章番号を使って文書を作成すれば,「連番」に加え,「見出し」(段落スタイル)としての機能も使える。例えば,「章」単位で順番を入れ替えるといった編集が簡単にできる。また,「節」が膨らんだら,その部分を「章」として独立させるといった操作もできる。つまり,長文を構造的なドキュメントとして作成することが容易になるのだ。

 今回は,図1のようなサンプル・ドキュメントを作成する方法を紹介する。また,論文など文字数や行数の制限を考慮してドキュメントを作成するときに重宝する,「行番号付け」機能も取り上げる。章番号と行番号の機能を活用すれば,長文もスマートに作成できるだろう。

図1●章番号機能を使って長文を作成する
図1●章番号機能を使って長文を作成する
章番号を使えば,(1)のような章立てや,(2)のような階層構造の見出し番号を作成できる。