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 クラウド・コンピューティングは新しい言葉である。データセンター上で稼働しているアプリケーションやプラットフォームをインターネット経由で利用してシステムを構築・運用するシステム形態を指す。この検定の目的は,クラウドが台頭してきた背景や動向を理解しているかどうかを確認することである。

 Webサイトと展示会場を合わせて,665人が受検。平均点は,100点満点で47.6点だった。新しい言葉である故に,最近のトレンドを追いかけていないと分からない問題も含まれている。難易度は高めだったが,その割に正答率は高かった。

 各問の正答率は以下のようになった。

【クラウド・コンピューティング検定】の受検者数と平均点
  受検者数 平均点
Webサイトでの受検 617 48.1
展示会場での受検 48 45.6
総合 665 47.6

【クラウド・コンピューティング検定】の正答率
問題 問題1 問題2 問題3 問題4 問題5
正答率(%) 68.9 38.0 48.3 15.0 63.5

問題 問題6 問題7 問題8 問題9 問題10
正答率(%) 85.7 35.8 55.9 43.9 24.1

 クラウド・コンピューティングについての基本的な認識を問う問題の正答率はいずれも高かった。「クラウドという言葉を使い始めたのはグーグル」「クラウドと親和性が高いのはCRM/SFA」「プラットフォームをサービスとして提供するのがPaaS」といったことは一般的な認識として定着している。

【問題1】
 2007年後半から急速に広まってきた「クラウド・コンピューティング」。この言葉を使い始めたのは誰でしょうか。

 今では,選択肢にあるすべての人(「米セールスフォース・ドットコムのマーク・ベニオフ会長兼CEO」「米サン・マイクロシステムズのスコット・マクネリ会長」「米オライリー・メディアのティム・オライリーCEO」)が「クラウド」という言葉を折に触れ使っているが,使い始めたのは「米グーグルのエリック・シュミット氏」である。正答率は68.9%と高かった。

【問題5】
 国内でも大規模なクラウド・コンピューティングの導入事例が出てきました。日本郵政のグループ会社はセールスフォース・ドットコムのサービスを導入しています。世界最大規模の導入として話題となりましたが,そのシステムは何でしょうか。

 正解は「顧客管理システム」。選択肢にある「会計システム」や「給与計算システム」「受注管理システム」といった業務システムの大規模事例はまだ少なく,CRM(Customer Relationship Management)/SFA(Sales Force Automation)の事例が最も多い。日本郵政が大規模導入したシステムもCRMの一種である顧客管理システムである。正答率は63.5%だった。