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【プログラミング検定】の受検者数と平均点
  受検者数 平均点
Webサイトでの受検 2749 66.4
展示会場での受検 162 50.8
総合 2911 65.5

 プログラミングのスキルはIT技術者にとって“基礎体力”とも言えるもの。業務でプログラミングを直接担当することはなくても,何らかの形でプログラミング経験のある人は少なくないはずだ。今回のプログラミング検定は,Webサイトと展示会場を合わせて2911人の方に受検していただいた。

 検定では,

  1. ソースコードの書式に関する問題
  2. データ型に関する問題
  3. 制御構造に関する問題
  4. 関数に関する問題
  5. アルゴリズムとデータ構造に関する問題
  6. テストとデバッグに関する問題
  7. 開発ツールに関する問題
  8. うんちく問題
の大きく8つのジャンルに分けて,それぞれ2~4問ずつ,合計25問を出題した。平均点は,Webサイトでの受検が66.4点,展示会場での受検が50.8点,総合では65.5点であった。それぞれの問題の正答率は,次のとおりである。

【プログラミング検定】の正答率
問題 問題1 問題2 問題3 問題4 問題5
正答率(%) 61.6 42.2 42.2 77.3 60.8

問題 問題6 問題7 問題8 問題9 問題10
正答率(%) 88.4 40.6 70.9 75.1 68.6

問題 問題11 問題12 問題13 問題14 問題15
正答率(%) 69.7 86.7 59.0 68.8 70.9

問題 問題16 問題17 問題18 問題19 問題20
正答率(%) 75.3 66.4 88.5 90.5 71.7

問題 問題21 問題22 問題23 問題24 問題25
正答率(%) 62.5 73.9 41.9 61.4 22.8

ソースの書式に関する問題の正答率は低い

 上記の8つのジャンルのうち,正答率が最も低かったのは「ソースコードの書式」に関する問題である。「マジックナンバー」,「camel形式(らくだ形式)」,「ハンガリアン記法」についてそれぞれ問う問題の正答率は,61.6%,42.2%,42.2%といずれも平均正答率を下回った。

 camel形式は,変数や関数の命名規約のひとつで,単語の区切りとなる文字を大文字にする書き方である。問題ではいくつかの関数名を示し,camel形式になっているものを選んでもらった。正解である「showData」の次に選んだ人が多かったのが,誤答である「ShowData」。camel(らくだ)形式という名前から,「並んだ文字の見た目がらくだのこぶのように盛り上がっている」と考えたところまでは良かったが,「ふたこぶらくだ」を想像してしまったのかもしれない。

 ハンガリアン記法は,変数名の前にデータ型を表す略語を付けるという命名規約。例えば,この規約に則った変数名である「iData」の先頭のiはint型を意味し,「lpszData」の先頭のlpszはlong pointer string zeroを意味する。

 命名規約に則って変数や関数の名前を付ければ,その変数のデータ型や内容がわかりやすくなる。ソースコードの可読性を高めて,プログラムの品質を向上させたり,メンテナンスの効率を高めるために極めて重要である。特に,チームで開発をする際には,チーム全体で順守すべき命名規約を定めることは不可欠だ。プログラミング言語などに応じて様々な規約が提案されているので,ぜひ調べてみてほしい。