2008年9月1日,Googleは新しいWebブラウザ「Google Chrome」(以下Chromeと略)のベータ版を発表しました。Chromeはオープンソース・ソフトウエアです。ダウンロード・ページから無償でダウンロードして使用できます。

 Chromeの登場でブラウザ市場は,Microsoft Internet Explorer(IE),Mozilla Firefox(FX),Opera,Apple SafariにGoogle Chromeが並び立つという,まさに戦国時代に突入しました。Chromeは当面,OperaやSafariと“第3のブラウザ”の地位を争うことになりそうです。

 Chromeは名称に「ベータ(BETA)」が付いていますが,Google MapですらまだBETAを称している状態ですから,Chromeの完成度について,いわゆる開発者の間で言われる”ベータ版(試用を目的とした開発途上バージョン)”と同列に捉えるべきではないかもしれません。なお,本稿執筆時(2008年9月3日)の正確な内部バージョンは0.2.149.29です。

外見はシンプルなタブ・ブラウザ

 Chromeのインストールは簡単です。ダウンロードページにある「Google Chromeをダウンロード」という画像ボタンをクリックすれば,あとは画面指示に従っていくだけです(図1)。

図1●Chromeのダウンロードページ
図1●Chromeのダウンロードページ

 IEやFirefoxからダウンロードとセットアップを行うと,ダウンロードに使ったブラウザからブックマークがインポートされます。Firefoxの場合にはブックマーク・ツールバーの内容も引き継がれるようになっています。インストール後に強引に「普段使用するブラウザ」の設定を自分に変えようとすることもありません。お行儀が良いブラウザだと言えます。

 外見はシンプルなタブ式ブラウザです(図2)。タブ式はすでにブラウザの標準スタイルになっているようです。

図2●Chromeの外観。「iGoogle」(パーソナライズしたGoogleスタートページ)を表示したところ。上部に見える「画像」「地図」「Gmail」などのリンクはiGoogleのページ内にあるリンク
図2●Chromeの外観。「iGoogle」(パーソナライズしたGoogleスタートページ)を表示したところ。上部に見える「画像」「地図」「Gmail」などのリンクはiGoogleのページ内にあるリンク