日経ソリューションビジネスでは成長性や収益力,生産性に加え,平均年収についてもランキングした。対象は売上高100億円以上の上場企業109社である。第1位は野村総合研究所(NRI)で1173万4000円(平均年齢37歳)だ。昨年もNRIが1位だが,金額ベースで80万9000円を上乗せしている。平均年収が1000万円を超えているのはNRIだけである。

 続く2位も昨年と同じSRAホールディングスで,年収は960万6000円である。こちらも昨年より16万2000円上昇している。ただし,同社は持ち株会社である点に配慮する必要がある。同社の平均年齢は48.6歳と,ランキングの上位10社の中ではひときわ高齢ぶりが目立つ。管理職クラスが占めているためだが,このことが平均年収を押し上げる結果にもなっている。

 昨年2位だったSJホールディングスは,今回10位へと大きく後退した。平均年収は801万8000円。昨年は911万5000円だったため,下落幅は109万7000円と100万円を超えた。3位は,昨年4位の都築電気が浮上した。4位のキヤノンマーケティングジャパンも,昨年の5位からランクアップを果たした。この2社はランキングこそ上昇したが,平均年収は下がっている。都築電気は868万7000円で,昨年から4万円の減少。キヤノンマーケティングジャパンは862万円で,昨年より3万3000円少ない。5位には,昨年の7位から浮上した日本ユニシスが付けた。平均年収は840万7000円。昨年の822万3000円から18万4000円のアップだ。

 業界最大手のNTTデータは806万5000円で9位。昨年の8位からランクダウンし,平均年収も7万8000円のダウンとなった。ざっとランキングを見ていただければお分かりだと思うが,平均年収と売上高の順位には関係性がない。

 上位50社で比較した場合,1位のNRIと50位の菱洋エレクトロでは538万8000円の差がある。昨年は462万2000円の差だったため,76万6000円も拡大したことになる。NRIの平均年収が昨年に比べて80万9000円上昇したことが影響した。平均年収の格差が広がっていると言える。ただし対象109社の平均値は634万8000円で、昨年の633万9000円に比べると,わずか0.1%増にとどまった。

 平均年収以外にも,平均年齢や営業・技術スタッフ比率,株式時価総額などについてもランキングしている。以下に各グラフへのリンクを示したのでご覧頂きたい。7月8日時点で株式時価総額で1兆円を超えたのは,NTTデータだけだった。過去1年間の株価上昇率ランキングを見ると,1年前より株価が上昇したソリューションプロバイダは,ワークスアプリケーションズ,ダイワボウ情報システム,ウチダエスコの3社しかなかった。

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