FIND関数で「部」が何文字目か調べる→LEFT関数でその文字数分を左端から切り出して「部名」を表示→SUBSTITUTE関数で元の部署名の「部名」を「空欄」に置き換えて「課名」を表示

 Excelで部署名が記載された名簿を扱う際に,「部署名」のデータが「システム部開発課」のように「部」と「課」一つのセルにまとめられていた。そんなとき,「部名」と「課名」を別々のセルに切り出すにはいったいどうすればよいだろうか(図1)。

図1●「部署名」が一つのセルに入力された名簿で,「部名」と「課名」を分割したい。それには,3つの関数を使う

 こんなときは,次の考え方で順に作業を進めよう。まず,最初に「部署名」が表示されたセルで,「部」という文字が左から何文字目に当たるかを調べる。次に,その数だけの文字を「部署名」欄の左端から切り出して「部名」欄に入力する。そして最後に,「部署名」欄に表示された文字のうち,「部名」に当たる文字を「空欄」(何もない状態)に置き換えるのだ。こうした操作を実現するために利用するのが,「FIND関数」「LEFT関数」「SUBSTITUTE関数」という三つの関数だ。

Step1:「部」が何文字目かを調べる---FIND関数

 FIND関数では,文字列を入力したセルのなかで,ある特定の文字が何文字目に当たるかを調べられる。そこで,「部」が何文字目かを調べるための作業セルを作成し,そこに「=FIND("部",A2)」のように入力する。「"部"」は調べる文字のことで,「"」(ダブルクォーテーション)で文字を挟んで指定する。「A2」は,調べたい文字列を入力したセルだ(図2)。この結果,例えば,元の部署名が「経理部購買会計課」なら,「部」が3文字目なので,「3」と表示される。入力したら,セルの右下隅を下方向にドラグして,数式をコピーしよう(図3)。

図2●「部」が何文字目かを調べるための作業セルを作り,そこにFIND関数を使って,「調べたい文字」「対象となるセル」の順に入力する

図3●「部」が何文字目に当たるかが表示される。セルの右下隅をドラグして,数式をコピーする