固定電話網,消滅か延命か?

 100年間の歴史を持つNTT東西地域会社の固定電話網(PSTN)。これを「IP技術で構築したNGNでネットワーク部分を置き換え,アクセス回線部分はメタル回線のまま使い続けられるようにする」という選択肢をNTTが口にし始めた。

 社会インフラとしての役割は変わらないものの,その基盤を支える電話交換機の新規開発は止まっている。別のインフラへと移行を目指すのか,あるいはこのまま限界まで使い続けるのか,NTTが決断を示すべきタイミングは迫っている。

既定路線を覆すNTT社長の「メタル回線をNGNに収容」発言 
先行するKDDIとBTはフルIP化,交換機撤廃にメド 
「ひかり電話」は,加入電話の代替サービスにはならない 
電話網の延命によるリスク軽減にも理はある 
延命によるデメリットは新サービス創造の機会損失