とはいえ,ただメッシュパレットに入れればいいというものではなかった。よく見てみると,作業員は箱やビニール袋などからはがしたエコゆうパック伝票をパソコンやディスプレイの本体に貼り直していた。その後,伝票のバーコードを読み取ってメッシュパレットに収納する。さらに収納した後は,メッシュパレットのバーコードも読み取っているようだった(写真7)。

写真7 パソコンに貼り付けた伝票とメッシュパレット,それぞれのバーコードを読み取ってサーバーに登録する
写真7 パソコンに貼り付けた伝票とメッシュパレット,それぞれのバーコードを読み取ってサーバーに登録する
[画像のクリックで拡大表示]

 「あれは何の作業をしているんですか?」と延吉センター長に聞いてみると,パソコンやディスプレイとメッシュパレットそれぞれのバーコードを読み取り,その情報をひも付けて事務所のサーバーに登録しているということだった。

 そして,このデータはネットワークを介してそれぞれの再資源化施設に送信される。後で,山九から再資源化施設にメッシュパレットが届いた際,メッシュパレットと中のパソコンやディスプレイ,あらかじめ送られてきたデータを対照し,途中で紛失した機器がないかを確認するのだそうだ。行程ごとに確認,確認,確認。驚くべき,念の入りようである。

 こうして山九での細かな作業を終えると,パソコンやディスプレイは,トラックで一路,各再資源化施設に送り出される。筆者もその後を追って,再資源化施設に向かった。施設についてからの様子は,後半の分解・資源化編に続く。