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データ通信がいち早く開花し,携帯電話の“楽園”を築き上げた日本。新規契約数や端末の販売台数に陰りが見えた今,成長の指標を契約数などに置く時代は終わりに近付いている。これからは,市場の成熟とともにユーザーの要求は細分化する。端末メーカーも事業者も,時代の変化に合わせて事業モデルを見直し始めた。事業再構築が実を結べば,サービスや端末はこれまで以上に進化し,ユーザーも新たな恩恵を受けられるだろう。 「日本発 W-CDMA」の挫折 最近,世界的に見ると日本の携帯電話メーカーの凋落(ちょうらく)が著しい。携帯電話はユビキタス時代の中核機器である。日本メーカーの国際競争力低下は他の国内産業にも大きな影響を及ぼす可能性が高い。総務省もこのまま放置してはいけないと重い腰を上げて議論を始めたが,混沌(こんとん)を極めているのが現状だ。一体,日本の携帯端末産業には何があったのか。この連載で,日本メーカーの国際競争力低下の真因を探ってみたい。 携帯電話新時代へ アップルのiPhoneとグーグルのAndroid。2007年に突如現れた二つのプラットフォームが携帯電話の新しい世界を生み出す。この結果,手に入るのは携帯電話の機能をフルに使えるアプリケーション実行環境だ。企業は携帯電話の潜在能力を存分に生かしたシステムを作れるようになる。
LTEが世界を覆う 100Mビット/秒超のデータ通信速度を実現する次世代携帯規格「LTE」(long term evolution)が2010年にも実用化される。モバイル環境でこれまでの常識を覆す,FTTHに匹敵する実効速度が実現可能になる。LTEは世界中の多くの携帯電話事業者を巻き込み,事実上の統一規格として世界中を覆う勢いだ。2年後のLTE商用化を見据えた事業者の戦略も見えてきた。
出典:日経コミュニケーション 2008年5月1日号
pp.24-48
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