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スイッチング編 第6回 ポートセキュリティスイッチはユーザーから見ると最も身近なネットワーク機器です。ユーザーが使用するパソコンに直接つながるため,ある意味ネットワークへの「入り口」と言えます。不正なユーザーの利用を制限するため,Catalystスイッチでは「ポートセキュリティ」と呼ばれる機能があります。今回はこのポートセキュリティを学びましょう。
MACアドレスの学習スイッチはMACアドレスを学習して,フォワーディングやフィルタリングを行います。現在のアドレステーブルの表示には,showコマンドを使います(図1)。
図1●show mac-address-table
show mac-address-tableにより,現在学習しているMACアドレスとその対応ポートの一覧が表示されます。基本的にアドレステーブルは動的に作成されますが,静的に割り当てることもできます。静的に作られたアドレステーブルのエントリは消去されることがありません(図2)。
図2●アドレステーブルへの静的エントリの追加
ポートセキュリティスイッチはポートにケーブルを接続すると,そのポートが属するVLANへアクセスできるようになります。これは不正侵入しようとする悪意のあるユーザーにとって格好の侵入口になります。つまり,単にポートにケーブルを差し込むだけでそのVLANに所属することができ,他機器への接続が可能になります。これを防ぐため,Catalystスイッチにはポートセキュリティという設定があります。 ポートセキュリティは,登録された機器(の持つMACアドレス)以外が送信元となるフレームを破棄する機能です。それにより,未登録の機器が同一VLANの機器へアクセスするのを防ぐことができます(図3)。
図3●ポートセキュリティ
ポートセキュリティの設定は次の3つの項目からなります。
まず,ポートセキュリティの有効化ですが,これはswitchport port-securityコマンドで実行します。このコマンドを実行したインタフェースにはポートセキュリティが設定されます。
次に通信を許可するMACアドレスを登録します。この登録されたMACアドレスを「セキュアMACアドレス」と呼びます。ポートセキュリティが有効になったインタフェースではこのセキュアMACアドレスが送信元のフレーム以外のフレームは破棄されることになります。このセキュアMACアドレスの登録は手動のスタティックと,動的なダイナミックの2種類があります。 スタティックで設定する場合は,switchport port-security mac-adressコマンドを使用します。このコマンドにより,セキュアMACアドレスが登録されます。
セキュアMACアドレスの最大登録数は,switchport port-security maximumコマンドで設定します。デフォルトでは「1」ですので,変更しない限り設定した1つのセキュアMACアドレスを持つ機器以外は接続できなくなります。
一方,ダイナミックなセキュアMACアドレスの登録は,スイッチが受け取ったフレームの送信元MACアドレスを学習することにより,セキュアMACアドレスとします。つまり,一番最初に受信したフレームの送信元MACアドレスがそのポートのセキュアMACアドレスになります。これも先ほどのswitchport port-security maximumコマンドで設定した数だけ学習することになります。 このダイナミックな登録がデフォルトです。例えば,ダイナミックな登録で,記憶できるセキュアMACアドレスの数が「2」の場合,次の2つのコマンドを入力することになります(図4)。
図4●ポートセキュリティの設定
ただし,このダイナミックな登録は再起動すると消えてしまいます。つまり,再起動後に最初にアクセスした何台かがセキュアMACアドレスとして登録されることになり,毎回変わることになってしまいます。そこで,「スティッキーラーニング」という機能を使うことができます。スティッキーラーニングを使うためには,次のコマンドを使います。
スティッキーラーニングにすると,登録するセキュアMACアドレスをrunning-configに保存します。これをstartup-configに保存することにより,再起動後もそのアドレスをセキュアMACアドレス(スティッキーセキュアMACアドレスと呼ぶ)として使用します。スティッキーセキュアMACアドレスは次の手順で登録されます。
現在のセキュアMACアドレスを確認したい場合はshowコマンドを,現在のセキュアMACアドレスを消去したい場合はclearコマンドを使用します。
ポートセキュリティの最後の設定はオプションのバイオレーションモードです。バイオレーションモードとは,ポートセキュリティが有効な状態で,セキュアMACアドレス以外が送信元のフレームを受信した場合の動作を示します。これには3種類あり,保護(protect)モード,制限(restrict)モード,シャットダウン(shutdown)モードです。デフォルトではシャットダウンモードです。3種類の違いは次のようになります。
バイオレーションモードを設定するには,switchport port-security violationコマンドを使用します。注意する点としては,このコマンドはグローバル設定モードで入力し,すべてのインタフェースで共通の設定となります。
■変更履歴
本文中のコマンド表記でstickeyとしていたのをstickyに修正しました。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2010/03/25 17:10] 連載新着連載目次へ >>
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