オイシックスのCIOに相当する堤祐輔・取締役EC事業部長 |
インターネットを使って有機野菜などを販売しているベンチャー企業のオイシックス(東京都品川区)に消費者の注目が集まっている。2008年1月に中国製の冷凍ギョーザの中毒事件が発覚し、生産履歴がはっきりしている国産野菜に消費者が殺到するようになったからだ。
2000年6月に創業したオイシックスでCIO(最高情報責任者)を務める堤祐輔・取締役EC事業部長は、同社を立ち上げた創業メンバー9人のうちの1人だ。創業直前まで大学生だった堤取締役は創業のリーダーで現社長の高島宏平氏にシステム開発を担当するように指示を受け、試行錯誤しながらネット販売システムを手作りしてきた経歴を持つ。年齢はまだ30歳と若いが、システムをゼロから立ち上げた実績がある。それだけでなく、人手が足りない創業当時、堤取締役はシステム周りの仕事を何でも引き受け、顧客からの電子メールでの問い合わせ対応といった顧客サポート窓口も担当していたという。
創業当時、インターネットで生鮮品を販売して成功している日本企業はどこにもなく、オイシックスは自分たちが最初の成功者になることを信じて事業に取り組んできた。当然、システムにも前例がないため、手探り状態が続き、システムトラブルが起きることもあったが、「苦労を楽しむ姿勢を大切にしてきた」と堤取締役は振り返る。
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