デジタルカメラで撮影された画像には、Exifというフォーマットでカメラの機種名や撮影日時などの情報が埋め込まれています。
また、GPS機能を内蔵しているカメラの場合、取得した位置情報を追記できるものもあります。

その位置情報を、PHP4および5のどちらでも使用できるExif拡張モジュールを使用して取得してみましょう。

Exif拡張モジュールは、XAMPPや各LinuxディストリビューションのPHPパッケージであれば、標準で使用できると思われますが、ご自身でコンパイルしてインストールされている方は、PHPのconfigure時に「--enable-exif」が指定されているかご確認ください。

では、以下が画像ファイルに埋め込まれたExif情報を表示するサンプルになります。

<?php
if (isset($_FILES)) {
  
// Exif情報の全取得
  
$exif = @exif_read_data($_FILES["imagefile"]["tmp_name"], 0true);

  if (
$exif) {
    
$exif_data "";
    
// Exif情報の解析
    
foreach ($exif as $key => $section) {
      foreach (
$section as $name => $value) {
        if (
is_array($value)) {
          foreach(
$value as $k => $v) {
            
$exif_data .= htmlspecialchars("$key.$name.$k: $v"
ENT_QUOTES) . "<br />\n";
          }
        } else {
          
$exif_data .= htmlspecialchars("$key.$name: $value"
ENT_QUOTES) . "<br />\n";
        }
      }
    }
  } else {
    
$exif_data "Exif情報がありません";
  }

}
?>
<!DOCTYPE html PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.0 Transitional//EN" 
"http://www.w3.org/TR/xhtml1/DTD/xhtml1-transitional.dtd">
<html xmlns="http://www.w3.org/1999/xhtml" xml:lang="ja" lang="ja">
<head>
  <meta http-equiv="Content-Type" content="text/html; charset=UTF-8" />
  <title>Exif関数サンプル</title>
</head>
<body>
<h1>Exif関数サンプル</h1>
<form method="post" 
action="<?php echo $_SERVER['SCRIPT_NAME']; ?>
enctype="multipart/form-data">
  <input type="file" name="imagefile" />
  <input type="submit" value="送信" />
</form>
<div>
<?php echo $exif_data?>
</div>
</body>
</html>

試しに、某社の携帯電話で撮影した位置情報付の画像ファイルを選択して、送信してみましょう。
いろいろと表示されるExif情報を見てみると、「GPS」で始まる名称のものが位置情報の格納されているセクションになり、「GPSLongitude」に経度情報、「GPSLatitude」に緯度情報が入っているようです。

GPS.GPSLatitudeRef: N
GPS.GPSLatitude.0: 35/1
GPS.GPSLatitude.1: 17/1
GPS.GPSLatitude.2: 1244/100
GPS.GPSLongitudeRef: E
GPS.GPSLongitude.0: 139/1
GPS.GPSLongitude.1: 41/1
GPS.GPSLongitude.2: 4791/100
GPS.GPSMapDatum: WGS-84

※この名称は、位置情報を付与する機器によって異なることがありますので、ご注意ください。

あとは、GPSセクションがある場合に「$exif['GPS']['GPSLongitude']」と「$exif['GPS']['GPSLatitude']」の値を取得する処理を加えることで、この携帯電話で撮影したファイルから無事位置情報を取得できるようになります。

// GPSセクションがある場合
if (array_key_exists('GPS', $exif)) {
  // $exif['GPS']['GPSLongitude']を使用する測地系に変換して格納
  $lon = …… ;
  // $exif['GPS']['GPSLatitude']を使用する測地系に変換して格納
  $lat = …… ;
}

取得した位置情報を使って画像ファイルを地域ごとに整理したり、地図APIサービスを使って地図上に表示してみたりなど、いろいろと活用してみては如何でしょうか。



(アシアル 高橋崇)


この記事は、アシアルが運営するPHP開発者のためのポータル&コミュニティサイト「PHPプロ!」で毎週配信しているPHP・TIPSメーリングリストを再録したものです。
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