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企業情報システムにExcelを生かす

第5回:分析結果を加工し公開、部門の内外で情報共有

住中 光夫 2008/07/22 日経コンピュータ
出典:日経コンピュータ 2008年3月15日号212ページより
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
目次一覧

ビジネスデータ分析で肝要なのは、分析結果を組織で共有し、次のビジネス活動に生かすことである。そのために、分析結果であるExcelデータを、Power-Pointに貼り付け資料を作成したり、Webで公開するスキルが求められる。

 流通業のA社は、「ピボットテーブル会議」と呼ぶ営業会議を定期的に開いている。この会議のために用意するものは、Excelと各種データを搭載したノートPC、プロジェクタのみ。会議につきものの紙の資料は使わない。

 会議の参加者は皆、プロジェクタで投影される画面にくぎ付けになる。画面には、数十万件の生データをExcelのピボットテーブルを使い、その場で分析した結果が表やグラフとなって表示される。営業部長が「先月の売り上げ実績が良かった要因は何かね」と若手の営業担当者に問いかければ、若手は「このグラフを見れば一目瞭然です」と答え、ピボットテーブルを操作し、次々とデータを加工して分析内容を説明していく。

 このように、ビジネスデータ分析の結果を同僚や上司、顧客先に的確に伝え、共有することが肝要である。そうすることによって、分析結果の価値を倍増できるからだ。

情報活用に必要な3つの力

 一般に、ビジネス活動で情報を上手に活用するには、3つの能力が必要と言われている。1つは「パソコン力」。PCやアプケーションを使いこなす能力である。2つ目は「ビジネス力」。ビジネス全般と業務に関する知識やスキルである。3番目が情報を活用した結果を他人に伝える「コミュニケーション力」である。

 筆者の経験上、これら3つの能力の重要度の割合は、パソコン力が20%、ビジネス力が50%、コミュニケーション力が30%ぐらいと感じている。これをビジネスデータ分析に置き換えると、Excelのピボットテーブルなどの操作スキルが20%、表やグラフの生い立ちやその背景を読みとる現場の知識が 50%、その分析結果を上司や同僚、顧客先などに伝えるコミュニケーション術が30%となる。冒頭で紹介したピボットグラフ会議は、有効なコミュニケーション術の1つである。

 今回は、ビジネスデータ分析の内容や結果をどのように伝え、今後のビジネス活動に役立たせるかといったコミュニケーション術について解説する。

分析結果を“見える化”

 ピボットテーブルなどで分析した結果を他人に伝えるコミュニケーション術の基本は、いわゆる「見える化」である。冒頭で紹介したピボットテーブル会議の他に、主な方法が3つある。

 最もオーソドックスなやり方が、プレゼンテーション資料にすることだ。データ分析の結果を表やグラフとしてPowerPointに貼り付け、体裁を整えて提案書や企画資料に仕立て上げる。

 分析結果をよりビジュルに見せたいなら、専用ツールであるマイクロソフトのVisioを活用するとよい。大量データを階層化したり、グラフィカルなアイコンやグラフで図示できる。

 分析結果のグラフや表をWebを介してネットワーク上に公開することも効果的である。Excelには、データを“Web化”する機能が備わっている。

 以下、「ExcelとPowerPointとのデータ連携」「Visioによるグラフのビジュアル化」「ExcelデータをWeb化する方法」のポイントを順に説明する。

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