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企業情報システムにExcelを生かす

第1回:「一人ひとりを強く」、IT部門の施策がカギ

住中 光夫 2008/06/23 日経コンピュータ
出典:日経コンピュータ 2008年1月15日号124ページより
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
目次一覧

8750万人がインターネットを利用、全社員がネットワークにつながれたパソコン上で業務を遂行する現在、一人ひとりの情報活用力の差が「ビジネス力」の差につながる。ビジネス力を画期的に強化する施策が「これからのExcel活用」である。

 円高、原油高、株安という三重苦の波が押し寄せている。無駄な時間やコストを下げ、一人ひとりがそれぞれの現場であらゆる知恵を振り絞らなければならない時代になってきた。企業の「ビジネス力」を強化する、有力なツールの1つがExcelである。だが、このツールは一人ひとりの現場でうまく利用されておらず、それが現状の大きな課題になってきている。

 「いやぁ、Excelなんか使いこなしていますよ。いまさら何をやるんですか」と言われる方も多いだろう。そういう人の大半は、表計算ソフトの Excelしか使っていない。Excelはある意味で万能ソフトである。いとも簡単にビデオ画面を表示させ、音声を流せる。数百万件ものデータを集計して分析することも、システム基盤としてアプリケーションを開発することもできる。

 にもかかわらず、多くの人は万能ソフトのある部分しか利用していないために、ビジネス力を強めるチャンスを逃しているという問題点に気付いていない。万能ソフトExcelの本来の活用方法を現場に提案し、実務現場のビジネス力の強化を図る。これこそが、情報システム部門の役割といえる。

Excelは50階建てビル

 昔の表計算ソフトを10階建てのビルとすれば、現在のExcelは50階建てのビルに相当する(図1)。20階くらいまでが表計算機能、30階までがアプリケーション開発機能、40階までがマルチメディアやWeb利用機能、そして50階までがデータベース活用機能といえるだろう。

図1●“Excelビル”とExcel活用の現状と今後
図1●“Excelビル”とExcel活用の現状と今後
[画像のクリックで拡大表示]

 多くの人が利用しているのは、ほとんどがデスクトップの表計算機能だろう。しかし、Excelを50階まで使いこなしてこそ、すなわちWeb利用機能やデータベース活用機能を使ってこそ、組織のビジネス力をアップできるのである。

 具体的には本連載で、「データを“見える化”する」「一人ひとりが現場で実践するビジネスデータ分析」「仮説を立案・検証、実行計画を立てる」「Web やプレゼンテーションと連携」「ガバナンスとセキュリティを強化」をテーマにして、「これからExcelの活用」を提案していきたい(表1)。

表1●ビジネス力を強化する、これからのExcel活用
[画像のクリックで拡大表示]
表1●ビジネス力を強化する、これからのExcel活用

 Web利用やデータベース活用となると、実務現場だけでは手に負えなくなり、情報システム部門の支援が不可欠となる。だが、情報システム部門は、Excel活用に積極的とは言いがたい。このギャップを埋めることも、この連載の目的の1つである。

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