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 CCNAとはCisco Certified Network Associateの略で,米Cisco Systems社の製品のスペシャリストを認定する資格です。Cisco Systems社の認定資格は複数存在しますが,その最上位であるCCIE(Cisco Certified Internetwork Expert)へつながる登竜門の資格としてCCNAは存在します。

 もちろんCCIEを目指さなくても取得する価値はあります。ネットワークの知識・技術を問う資格は数が少ないのが現状です。その中でCCNAはネットワーク,特にTCP/IPの基礎知識とルーティングやスイッチングの技術を問う内容で,Cisco Systems社の製品を使う,使わないに限らず「役に立つ」資格として有名です。

 CCNAはCisco Systems社のスペシャリストの認定資格ですから,Cisco Systems社の製品の内容が設問として問われます。ですが,それ以外にもTCP/IPの基礎知識が必要です。このため,「ネットワークの基本試験」「ネットワークの登竜門試験」という形でCCNAは認識されています。よって,CCNAを取得することは「ネットワークを仕事とする人」としての「基本」を「確実に身につけている」と判断される材料になります。ネットワーク系では「テクニカルエンジニア(ネットワーク)」が有名な資格試験ですが,こちらよりも範囲が狭く,より深く知識を問うので,より実践的と言えます。

 このCCNAを取得するには,Cisco Systems社ではなく,試験センターを運営する「ピアソンVUE社」という会社に申し込みをし,同社の試験センターで受験をすることになります。試験センターは基本的に日曜日以外はやっていますので,自分の都合のよい日時を選んで申し込みをし,受験をすることになります。3営業日前までの申し込みが可能です。

 試験時間は60分で,55~65問の試験問題を解くことになります。合格点は849点です(配点は公開されていません)。試験は筆記ではなく,パソコンを使った試験(CBT)です。基本的に問題は選択問題で,「以下の中から1つ選べ」「複数選べ」「正しいものをすべて選べ」などという形で出題されます。ただし,必ず何問かはCisco System社の製品(基本的にはルーター)のシミュレータを操作する実技問題があります。問題は1問ごとに解いていきますが,前の問題に戻ることはできません。

 なお,ルーティング技術に関してより知識を深めたい人や,CCNAの上位資格であるCCNP(Cisco Certified Network Professional)の取得を目指す人は,シスコ資格:CCNPへの道(BSCI編)も合わせてご覧下さい。

目次

●IOS編

●ルーティング編

●スイッチング編

●セキュリティ編

●WANプロトコル編


■筆者紹介

エイジはネットワークの勉強サイト「Roads to Node」の管理人。Flashで作った動画の技術解説が好評。シスコ資格対策サイトとしては,シスコ資格:CCNPへの道(BSCI編)もある。本職は,技術系専門学校の講師。網野衛二というペンネームで執筆活動もしている。