PHPでよく使われる、グラフィック用ライブラリのGD。FreeTypeサポートを有効にしておくと、日本語TrueTypeフォントと共に使用すると、日本語を表示することができるため、重宝されている方も多いのではないでしょうか。
しかし、FreeTypeを使用するときに問題となるのが、その品質です。以下の図を見てみてください。これは、CentOS4標準のFreeTypeライブラリを使用して、6~16pxのIPA明朝体を使った文字列を描画したものです。
英語のフォントは綺麗に出ていますが、日本語のフォントはあまり美しいとは言えません。特に、フォントサイズが小さくなると、このように切れ目が出てしまいます。
もともとFreeTypeライブラリが欧米で育ったこともあり、日本語のアンチエイリアスのアルゴリズムが洗練されていないのが原因です。
これを改善するために、パッチを当てたFreeTypeを使用する方法があります。
今回使用したパッチは、KDEのフォント環境を更に充実させようで公開されているFreeType 2.1用のパッチです。
こちらのパッチを当てると、先ほどの画像は以下のようになります。
いかがでしょうか?だいぶ見た目が変わり、良い感じに日本語が表示されたと思います。
ただ、こちらのパッチを当てたFreeTypeを作成することは、簡単ではありません。
そこで、CentOS 4.4(RHEL4でも動くかな)向けのRPMを公開しますので、ぴったり環境がマッチするひとは、このパッケージを使ってみてください(ただし自己責任でお願いいたします)。
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