開発●米Oracle
URL●http://otn.oracle.co.jp/products/jdev/

実に様々なソフトウエアが無料で利用できるようになっています。そこで,主に「ソフトウエアを作る環境を楽しくするお役立ちフリーソフト」を集めて,1日1本のペースでご紹介します。

 「Oracle JDeveloper 10g」はEclipseと同様,Java用の統合開発環境です。その名の通り,リレーショナル・データベース管理システム(RDBMS)で有名な米Oracleが開発したものです。Eclipseならプラグインをインストールしなければできないようなことが,インストール直後からある程度できるようになっている点が最大の特徴です。例えば,Swingを使ったGUIアプリケーションやJavaServer Pages(JSP)のWebアプリケーションを作るときに,ユーザー・インタフェースのビジュアル開発を可能にする機能を最初から備えています。

 また,Oracle独自のアプリケーション・フレームワークである「Oracle Application Development Framework」と連携する機能も備えています。RDBMSとWebサーバーを利用した企業向けアプリケーションの構築を省力化する機能です。また,import文の記述を忘れてプログラム内に新しいクラス名を記述すると,必要なimport文を自動的に挿入するといった機能も便利です。

 コード作成を支援する機能だけでなく,設計を支援する機能も備えています。例えば,データベースのテーブル構造のER図をドロー・ツールのように作成できます。作成したER図からSQL文を生成することもできます。UML図も同様にビジュアルに設計でき,図からコードのひな形を生成できるようになっています。CVSなどのバージョン管理システムにも対応するなど,チーム開発に必要な機能も揃っています。

 Eclipseと同様にプラグインで機能を追加することも可能です。プログラムを起動すると,毎回インターネット上のサーバーにアクセスしてインストールが済んでいないプラグインを検出するので,プラグインのインストールも簡単です。ユーザー・インタフェースがいかにもJavaらしい点で好みが分かれると思いますが,試してみる価値はあります。特にOracleのデータベースを使う人は,一度は使ってみるとよいでしょう。

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