開発●米Borland Software
URL●http://www.turboexplorer.com/jp

実に様々なソフトウエアが無料で利用できるようになっています。そこで,主に「ソフトウエアを作る環境を楽しくするお役立ちフリーソフト」を集めて,1日1本のペースでご紹介します。

 ボーランドのフリーのC/C++コンパイラとしては「Borland C++ Compiler 5.5(BCC)」が有名ですが,ここでは,より高機能な「Turbo C++ Explorer」という統合開発環境を取り上げます。Turbo C++ Explorerは,Delphiで使われているライブラリ「VCL(Visual Component Library)」をC/C++言語から扱うための開発環境です。MicrosoftのVisual Basic .NETやC#とは異なり,直接Windows上で動作する実行ファイルを生成するので,高速に動作するアプリケーションを作れます。また,必要に応じてWin32 APIやCOMコンポーネントも扱えます。

 このソフトにはBorlandが開発しているC/C++コンパイラ(bcc32.exe)の最新バージョン(5.82)が含まれています。この点が,BCCの代わりにこのソフトを今回の付録DVD-ROMに収録した理由です。Turbo C++ Explorerを利用するには,本体のインストールの前に.NET Framework SDKなど動作に必要なソフトウエアをインストールします(DVD-ROMに収録したPrereqsJP.zipというファイルで行えます)。このためインストール終了までには時間がかかります。

 さらに,ユーザー登録も必要です。ただ,インストールすれば,パスの設定をしなくても,すぐにコマンドプロンプトからbcc32.exeを呼び出せるようになります。C言語の初学者から,本格的なWindowsアプリケーションを作りたい方まで,幅広い用途に使えます。

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