エスケイネットが開発したUSB接続型の地上デジタル放送チューナー。現在はOEMだが、これをベースにパッケージ製品の開発を進めている
エスケイネットが開発したUSB接続型の地上デジタル放送チューナー。現在はOEMだが、これをベースにパッケージ製品の開発を進めている
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バッファローが試作したPCIボード型の地上デジタル放送チューナー。あるPCメーカーにチューナーボードをOEM供給している
バッファローが試作したPCIボード型の地上デジタル放送チューナー。あるPCメーカーにチューナーボードをOEM供給している
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 エスケイネット(SKNET)やバッファローなどがフルセグメント(12セグメント)の周波数を使う地上デジタル放送を受信できるPC用チューナーを、2008年5月にも発売する考えであることが分かった。ピクセラも同時期での発売を目指しているようだ。PCIボード型やUSB接続型の製品が、2万~3万円の価格で登場する見通し。各社とも、ユーザーPCの推奨CPUスペックをCore 2 Duo以上としているが、放送視聴だけならCeleron(2GHz)で可能な製品も登場する。

 このフルセグ放送チューナーが使えるようになれば、HD画質(1080i)の番組やデータ放送をPCで視聴したり、HDDを使いHD画質で録画できるようになる。発売当初は録画データをダビングできない機能制限が付くが、6月にも10回までのダビングを認める規格(ダビング10)が定まれば、放送波によるファームウエアの更新による機能追加を全メーカーが実施する。

 電子番組表(EPG)を軽快に表示したり、素早く番組を検索できる点が、PCでの視聴のメリットになる。SD画質でのDVDへの録画や、HD画質でのBlu-ray Disc(BD)への録画も可能になる見通しだが、BD録画への対応は遅れる可能性があるという。また録画した映像の編集はできず、CMカットができる程度になる。

 フルセグメント利用の地上デジタル放送の受信・録画機能を持つPCは、既に主要メーカーが発売済みだ。しかし、チューナーボードの単体販売はできなかった。このため自作PCユーザーは、携帯電話の画面程度の大きさの番組しか視聴できない、1セグメントの周波数を使うワンセグ放送を視聴できるチューナーを使うしかなかった。