Q: 向いていないマネジメントの仕事をやらされて,モチベーションが下がっています。
入社以来ずっとプログラミングをしてきたが,最近会社からはマネジメントの仕事をやるように言われています。自分には向いていないと感じるので,モチベーションが下がっています。やる気を出すにはどうすればいいのでしょうか。思い切って,転職すべきでしょうか。
A: マネジメントの仕事を「楽しむ方向」も検討せよ
まずはあなたのキャリア計画を真剣に考えてみましょう。
下の図で,あなたの現在位置は,○印のところだとしましょう。
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図●将来のキャリアを真剣に考える |
会社があなたにマネジメントの仕事を求めているということは,管理職またはプロジェクト・マネジャー(PM)の方向を期待しているということです。あなたはそれに不満を感じているのですから,将来はプログラミングの専門職になりたいのかもしれません。
これはこれで立派な専門職であり,スペシャリストとして業界的にも貴重な存在です。どうしてもこちらの道を行きたいのでしたら,会社にその旨を強く主張すべきですし,それが聞き入れられないのでしたら転職を考えてもよいでしょう。
ただし,あなたにもし「PMの道に進みたい」という意識が少しでもあるのでしたら,現在のマネジメントの仕事を「楽しむ方向」に持っていくことも検討する必要があるでしょう。
楽しむ方向とは,まず自分の中で,例えば「2年だけマネジメントをやってみて,行けそうだったらPMの道に進もう」と前向きに考えて,自分自身のモチベーションをアップさせることです。
次に仕事自体を工夫して自分が楽しめるようにしてみることです。プログラミングが得意でしたら,マネジメントの仕事を楽にできるようなプログラムを作ってみるとか,マネジメント対象の方々と徹底的に飲んでサークル活動のような雰囲気にするなど,方法はいろいろあります。どうせ仕事をするのでしたら,何か自分が楽しめる要素を加えた方がよいでしょう。
もし,会社が管理職の方向を期待していて,あなたが「管理職には絶対なりたくない」というのでしたら,これはもう会社に相談して変えてもらうしかないでしょう。状況的にそれが無理なのでしたら,何か仕事を楽しくする手立てを考えましょう。それでもダメなら転職ですね。
Q: 異動で小規模システム担当に変わり,やりがいが見出せません。
入社以来,大規模輸送システムを15年間担当してきました。客先打合せにも出席し,要求仕様解析~現地試験までを担当してきました。この仕事は公共性が高く,不具合=新聞掲載のプレッシャーの中,制御系を担当し,やりがいを持って業務を遂行してきました。
2年ほど前に人事異動により,小規模なシステムを担当することになりました。新しいシステムにおいても,客先打ち合わせから現地試験までを担当しており,公共性という意味では過去の業務と大差はないと思うのですが,料金を支払って利用いただく方の顔色が見えない,かつモニタリング系の業務ということで,過去の業務と比べ,やりがいを見出すことに苦労しています。モチベーションを上げる手段をご教示いただければと思います。よろしくお願いします。
A: 「より大規模なシステムのPMになるためのステップ」と考えよ
あなたが常に最終ユーザーを意識してシステム開発に取り組んでいらっしゃることは,素晴らしいことです。プレッシャーの中でも耐えられるのは,そのようなやりがいがあったからなのでしょう。
この15年間で養われたあなたの姿勢は,将来的にも非常に大きな財産となるでしょう。15年間の実績で,あなたの社内での職位も上がってきたはずです。
異動で小規模なシステムの担当になり,やりがいが見出せないとのことですが,モチベーションを上げられるかどうかは,あなたが今回の異動を「キャリアパスの一環」として考えられるかどうかがポイントでしょう。
大規模でやりがいのある仕事も大事ですが,現在のIT業界では,ご存知のようにプロジェクトが細分化し,その分だけプロジェクト・マネジャー(PM)の絶対数が不足しています。
現在のあなたの仕事は最終ユーザーの顔が見えないのかもしれませんが,それを言い出したら,この業界では大半のエンジニアがそのようなシステムを作っているのですから,むしろ贅沢な悩みだと思われます。
小規模でも一つのまとまったシステムを構築するのであれば,プロジェクトとしては立派な単位です。この仕事をうまくこなせれば,プロジェクト全体を管理する能力が増すことでしょう。
そこで,「現在はより大規模なシステムのPMになるためのステップである」と考えてみてはいかがでしょうか?大規模システムのPMとなれば,まさに業界では引く手あまたで,社内でも貴重な存在となるはずです。
人生の中では,「次のステップへジャンプするための準備期間」というものがあります。人によってはそのために休職して勉強に徹する場合すらあります。あなたはそれを目の前の仕事を通して過ごせるのですから,むしろ幸運だとさえ思えるのです。