http://www.it-eco.net/econohi/flash/index.html

「お手洗いのあとは、ハンカチで手を拭く」
「プリンタの電源を消してから帰宅する」
「寝るときはエアコンを消す」

さて、これはなんでしょう?
「学校や会社によく、貼ってあるポスター」
「経費節減のスローガン」
でも、ちょっと違いますよね。

 実はこれ、NECがエコ活動推進の一環としてCO2排出量削減のために制作したWebサイト(「エコノヒ(econohi)」)の中で実施している、「日替わりのお題」の一例なのです。

今日のお題
今日のお題
お題は毎日更新。その日のテーマはその日に発表。カレンダー形式になっています
目に見えてわかるCO2の削減量
目に見えてわかるCO2の削減量
ひとりひとりは「チリ」な努力でも、みんなの分をあわせると「ヤマ」となります。

 この原稿を書いている日のお題は「お手洗いのあとは、ハンカチで手を拭く」
このお題に対して、Webサイトでは「やります」ボタンをクリックするだけ
あとは、家や会社でそのお題を実行。誰でも参加できる簡単な仕組みになっています。

 このWebサイトの特長は、1つひとつのお題に参加した人数とCO2削減量を数字に表して、「見える化」することで、参加感を高めていること。たとえば、1回のお手洗いで削減できるCO2は15g×本日参加人数は210人で=合計003kg150gのCO2の削減となります。

 「エコ」なお題は今日から、誰にでも、自分にもすぐにできることばかり。

 「やります」と宣言(ボタンを押した!)した以上、有言実行のプレッシャーが。

 すると、誰に言われたわけでもないのに、トイレに行けば水を気にする、会社から帰るときに、電源を消してあるかどうか確認する、身近なコトをセルフチェックすることが自然な習慣になります。そんな、すこし余裕をもってまわりを見渡してみることが、毎日、新鮮な体験であったりします。


日替わりのお題
日替わりのお題
季節のイベントである、クリスマスや節分に実行できるお題もあります。

 企業のコミュニケーションとして、生活のフィールドに、おだやかに、ゆるやかな「継続的」な「体験」をともなうコミュニケーションを設定することは、ブランドの形成の面において、意外と効果があるように見えます。

これまでのCO2削減量
これまでのCO2削減量
開始から、4ヶ月あまりで、7tにもなっています。
毎日お題の配信されるブログパーツ
毎日お題の配信されるブログパーツ
「やります」宣言をしないと、だんだん汚染されていくようです。

 こうして、ゆるゆるとコミュニケーションしていくと、NECという大きな企業も、「とても身近な隣のおじさん」的存在に感じられます。

 Webという仕組みを通じて、デイリーにつきあえるツール。これからも増えていきそうな予感です。


●今日のまとめ
デイリーユースなデザイン

執筆: 株式会社キノトロープ 坂井とわ子
http://www.kinotrope.co.jp/
著書: 「Webデザインワークフロー」ウェブクリエーターズバイブルシリーズ(ソフトバンククリエイティブ刊)
http://www.kinotrope.co.jp/pressroom/book/index.shtml