注文を受けてから5営業日に発送する--。Excelで商品の発送案内などを作成する際に,こういったルールで発送日を自動表示させるにはどうすればよいだろうか(図1)。そんなときに打ってつけの関数が「WORKDAY(ワークデイ)関数」だ。開始日を入力するだけで,指定した営業日後の日付を一発で表示できる。土日だけでなく,祝日などのお休みも日数にカウントしないので,とても実用的だ。

図1●注文を受けてから5営業日後の日付を自動で表示させたい。どうすればよいだろうか

Excelの「アドイン」で追加インストール

 WORKDAY関数は,Excelの追加機能「アドイン」の「分析ツール」に搭載されている(標準の状態では使えない関数なので注意が必要だ)。そこで,まず「ツール」メニューから「アドイン」を選んで,アドインの設定画面を開き(図2),「分析ツール」を有効にしておこう(図3)。

図2●まずは,アドインの「分析ツール」を有効にする。「ツール」メニューから「アドイン」を選択する

図3●「分析ツール」にチェックを付け(1),「OK」を押す(2)

 次に,祝日の一覧表を用意する(同じシートの別の場所に作ってよい)。Excelはカレンダーを内蔵していて土日を判別できるが,残念ながら祝日の情報までは持っていないためだ。創立記念日のように,自社だけの休みがあるときも,この表に加えておこう。

 あとは,WORKDAY関数を設定するだけだ。目的のセルに,「=WORKDAY(B2,5,B7:B10)」のように入力する。「B2」は注文日を入力したセル。「5」は5日後のこと。「B7:B10」は祝日を入力したセル範囲だ(図4)。これで設定はすべて終了だ。B2セルの「ご注文受付日」を変更すると,自動的に「発送予定日」も変わるので確認しておこう。

図4●祝日の一覧表を用意したら,WORKDAY関数を使って,目的のセルに「開始日」「日数」「祝日」の順に入力する


※この記事はExcel 2002(Office XP)をもとに執筆しています。

【この連載について】

 Excelは仕事のツールとしては非常にポピュラーなソフトですが,多機能がゆえに,その便利な機能を十分に使いこなせていない人が非常に多いのではないでしょうか。そこでこの連載では,“操作自体は決して難しいものではないけれど,意外と知られていない”というExcelの便利な操作方法を厳選し,毎週1~2本のペースで紹介していきます。ぜひご期待ください!


■岡野 幸治 (おかの こうじ)

フリーランスライター。「日経PC21」「日経PCビギナーズ」などでパソコン関連の活用記事を中心に執筆中。