2006年7月にHD DVD搭載機、年末には第2世代BDレコーダーが登場したものの、こうした次世代レコーダーが一般家庭に浸透するまでには至らなかった2007年。しかし松下電器産業、ソニー、シャープ、東芝から立て続けに次世代機が登場。コピーワンスの緩和とともに一気に普及の道へ進む可能性も見えてきた。そんな2007年の動向をAV評論家の増田和夫氏が総括し、2008年を展望する。



 2007年は実質的な次世代レコーダー元年と言えるだろう。各社から次世代レコーダーの最新モデルが登場し、いよいよ次世代光メディアへの移行が始まろうとしている。BD(Blu-ray Disc)陣営の盟主であるソニーと松下電器産業が第2世代機のラインアップを発売するほか、シャープもシンプルなBDストレート(BDドライブのみを搭載し、HDDを搭載しない)レコーダーを発売し、製品の選択肢が増えてきた。2007年末にかけてテレビCMやネットでの露出度も高くなり、BD録画の知名度は大きくアップするだろう。

松下電器産業が2007年11月に発売した「ブルーレイDIGAシリーズ」 ソニーが2007年11月に発売した「BDZシリーズ」
松下電器産業が2007年11月に発売した「ブルーレイDIGAシリーズ」
[画像のクリックで拡大表示]
ソニーが2007年11月に発売した「BDZシリーズ」
[画像のクリックで拡大表示]
シャープが2007年10月に発売したBDストレートレコーダー「BD-AV1」 東芝が2007年12月に発売するHD DVD搭載レコーダー「VARDIA RD-A301」
シャープが2007年10月に発売したBDストレートレコーダー「BD-AV1」
[画像のクリックで拡大表示]
東芝が2007年12月に発売するHD DVD搭載レコーダー「VARDIA RD-A301」
[画像のクリックで拡大表示]

 対するHD DVD陣営は東芝1社が孤軍奮闘する形となっているが、夏モデルに加えて年末にも新モデルを投入するなど、HD DVD普及に賭ける意気込みをアピールしている。レコーダーの国内販売数ではBDが大差で有利だが、東芝はHD DVD機ならではの互換性と求めやすい価格で巻き返しを図っており、製品としての魅力は互角と言えそうだ。